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なぜお受験さすのか
前回幼稚園選びのテーマで記事を書いたあと、タイムリーにも幼児教育について考えさせられる出来事があった。
電車で30分ほどかかる井の頭公園に行った帰りのことである。
吉祥寺からガラガラの井の頭線に乗りこんだ。優先席をチョイスしたら、小学校の帰りらしい制服を着た男の子が娘の横にきて座った。
人懐っこい子で、娘と私に話しかけてきた。
小学1年生で、通学には2回乗り換えが必要らしい。
他にもお名前などいろいろな話をしてくれた。聞いちゃっていいものかと思いつつ邪険に扱うこともできず、うんうんと話を聞いていたら、そのうち男の子が娘に質問した。
「あなた何歳ですか?」
「3歳だよ」
「3歳かー、ぼくは3歳が一番よかったな。4歳5歳6歳は塾が始まって忙しくてもう嫌だった。3歳のときはのんびりできたのよねえ。」
こんなことをしみじみと言うのだ。
弱冠7歳にして、あの頃は良かったとか、しかも3歳が良かったとか・・・笑いを通り越して不憫に感じてしまった。
お受験とはほとんど縁がない田舎から出てきた私から見れば、この近辺の親御さんたちの教育にたいする熱心さはときに異常なほどに感じる。
たとえば、うちの学区内の公立小学校にお子さんを通わせているママ曰く、児童の8割が中学受験のために4年生からサピとかワセアカに通っているらしい。
さらに驚いたのは、学習塾は4年生だと週2で16時から20時まで、学年があがるともっと回数が増えるんだとか。
まだ小学生にして家で夕食を食べない日が2日もあるって、夜8時まで塾で勉強ってあまりに不健全じゃない?
我が家は夫婦ともに中学受験の経験はない。小学時代は勉強なんかとくにせずのびのびと遊んで過ごしていても何の不都合もなかった。中学に入り塾に通い始め、とくに親に何を言われなくても偏差値60以下になったことはなく、進学に問題はなかった。
偏差値だけじゃない、その学校でしか得られない立派な教育方針に共感して高額の学費をはらっても我が子を通わせたいという親心もわからなくはない。
そういえばなぜ息子を私立中に入れたいのか、あるママ友に聞いたらこう言った。
「高校受験がないとのびのび学生生活を謳歌できるよ。私もそうだったから。」
お受験組の人たちはその世界しか知らないのだ。
確かに自分や兄弟があたりまえに名門私立をお受験していたら、玉石混交の公立に我が子を入れるなんて不安かもしれないな。
そういえば昔若い頃の合コンの席で、公立中出身ってだけで「Bクラスの女」って言われたことがあったな(あんたは人としてCクラスだろと思ったが)。
その彼は慶應ボーイで夫の友人。広尾に戸建てを買ったというので見に行ったら、びっくりするほど狭くてしかも汚部屋だった。玄関の靴箱の上にトイレットペーパーやら赤ちゃんのお世話グッズが散乱。キッチンもぐちゃぐちゃ。こんな家によく人を招けるなあ。奥さんは外資で働く・・・ってどうでもいいか。
とはいえ、このままこの地域に暮らすのであれば、うちの娘も周りに倣って中学受験をさせることになるかもしれない。そうなったら、親としてどう立ち回ればいいんだろう。
だって夜8時まで塾?冗談でしょ。。