仰向けになるとなる、あるポーズについて
まあ、かわいい!いぬうた市の、
きゅん君と、ぐーちゃんたら。
現在、ふたり横に並んで、仰向けになって、
ママにお腹を撫でられていますが、その格好とたるや、
改めて見ると、何というか、
わんこの身体の構造からして、
しょうがないと思うのですが、
その前足の、そのお得意のポーズ、
強いて言えば、お化けのうらめしやー!
のポーズとでも言うんでしょうか?
でも全然怖くないお化けですよね。
ふたり並んでお化けごっこということですか?
まずは、きゅん君お答え下さい。
「そんな訳ないじゃん!何が面白くて、ぐーと並んでお化けごっこしないといけないのさ。それは誰を脅かすお化けごっこなのよ。きっと僕らのこの前足のこと言ってるんだろうけど、あんまりバカにするもんじゃないよ。僕らは仰向けになると、どうしても前足はこんな感じに、だらーんとなってしまうんだよ。それをバカにするのは差別だよね。それは非常に由々しき問題だよね」
そう、きゅん君が相変わらずポーズは同じまま、
弛んだ顔をちょっとだけ引き締めて答えてくれました。
全然バカにしているのではないんですよ。
ただ可愛いなあ。と思っているだけで。
「それが、ぐーたちをおバカにしているということよ。それにこれはお化けさんごっこのうらめしやー!では全くなくて、ボクシングさんのファイティングポーズなのよ。こんなママに撫でられて甘えているように見えるかもしれないけど、ぐーはいつでも戦闘体制さんで、これはいつでも殴れる格好なの。ぐーは決して気を緩めたりはしないのよ」
と、続けて、ぐーちゃんのコメントでしたが、
ほほう。ファイティングポーズときましたか?
その仰向けのままでママに撫でられて、惚けた顔の、
その可愛いポーズがよりによって、
言うに事欠いて戦う意志の、ファイティングポーズとは?
ゲラゲラゲラー!
説得力のないことこの上ないですな。
「何だと!よく言ってくれたな!今だってもし
攻撃されたら、一発で仕留めてやるのに!」
と、きゅん君、未だママに撫でられて、
気持ち良さそうなところ、がんばって、
強い口調で言いましたが、
じゃあ、こうしましょうよ。
そこまで言うんでしたら、ちょうど、
お互い横にいるんですから、実際に、ふたりで
ボクシングしてみて下さいよ。
では、いきますよ。カーン!はい。ゴング鳴りました。
すると、きゅん君も、ぐーちゃんもちょっと慌てた感じで、
「何だよ!急だな。でもしょうがない。やるぞ。ぐー!」
「ぐーはいつでもいいわよ。こうなったら、きゅんなんて、すぐにKOさんにしてみせるわ!」
と、ふたり共、前足を動かそうしますが、
上手く動かなく、ぶらんぶらんしてるだけで、
これがどう見ても、仰向けで、
ジタバタしているようにしか見えなくて、
やっぱりただただ可愛い、きゅん君と、
ぐーちゃんなのでありました。