鳥のさえずり
いやあ、春ですね。
いぬうた市も本格的に春のシーズンと、
いった感じになりました。
例えば朝を迎えた時からも春は大活躍です。
えっ、具体的にそれは何か?ですって。
ではそこんところはせっかくですから、
きゅん君に答えていただきましょう。
では、きゅん君、お願いします。
「ラジャーでございます。では、ワタクシきゅんが、その鳴き声のマネをしてお伝えします」
あら、きゅん君、ダメじゃないですか。
鳴き声なんてヒント出してしまったら、
すぐにバレちゃうではないですか。
まあ、でも言ってしまったから仕方ないですね。
でもまだ何の鳴き声か?は言ってませんしね。
では改めて、果たしてきゅん君は何の鳴き声を、
マネしてますでしょうか?
「わん!わ、わん!わん!わわん!わわーん!」
はあ?きゅん君。それでいいんですか?
「いいって?いいに決まっているじゃないか。我ながら上手くマネられたと思うよ。でも上手すぎて、これじゃ丸分かりかな」
と、きゅん君、得意満面の笑顔ですが、
ハッキリ言って、それって、いつも、きゅん君が、
吠えている、わんこの鳴き声にしか聞こえないんですけど。
すると、きゅん君、一転、とてもショックな顔に変わって、
「えっ?ウソ。マジ。僕は上手くマネているつもりなんだけど」
と、言いました。
「全く、下手ね。きゅんは。鳥さんのお鳴き声はそうじゃないでしょ。これからやる、ぐーのおマネをよく聞いてなさいな」
と、そこに、何処からかしゃしゃり出て来た、
ぐーちゃん、
すっかり、鳥っていう答えを言ってしまいましたね。
まあでももう、この際、答えうんぬんはもういいですかね。
それよりも、ぐーちゃんは鳥の鳴きマネが、
どうやら出来るみたいですから、
ちょっと聞いてみましょうか。
では、ぐーちゃん、お願いします。
「はい。では、ぐー、鳥さんで鳴いてみせまする。せーの!わわわん!わわわん!わわわんわん!」
えーと、ぐーちゃんの今のそれが、鳥のそれですか?
お言葉ですが、ぐーちゃん、きゅん君同様、
どう聞いても、わんこが吠えているようにしか、
聞こえないんですけど。
「えーっ!ウッソー!マッジー!ぐー、会心さんの鳥さんのお鳴きマネだったのにー!」
と、ぐーちゃん、信じられなーいといった表情ですが、
やっぱり、わんこは鳥とかと、
口の中とかノドの構造が違うから、
鳴きマネするのは難しいのではないですかね。
「このままじゃ納得いかない!僕は必ずリベンジしてやる!」
「ぐーだって、だってよ!いつか鳥さんの鳴き声さんをお習得、してやるー!」
と、ふたり、そう誓って、それからというもの、
毎朝、鳥の鳴きマネ、いわゆる鳥のさえずりを練習する、
きゅん君と、ぐーちゃんなのでありました。
しかし、おふたりは、チュンチュン!とか、
ピーピーとか言ってるつもりなんでしょうけど、
相変わらず、わん!わん!わん!とうるさい、
この、いぬうた市の空の下です。
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