必死叫ぶ声
今のシルビアと出会ったのは寂れた中古車屋でのことだった。
今思うと、そこは絶対いわくつきな店舗だったと思う。
何故ならバンパーの色が微妙に違うフォレスターや、妙に安すぎる年式の新しいアルファード。
他にも明らかに激しい扱い方をされたロードスターなど色々な在庫車が販売してあった。
そのいわくつきな在庫車の中1台にあったこのシルビア。
実は最初この子を買う気は全然なかった。
とゆうかあるって気づかなかった。
だって端っこに置いてあったんだもの。
この子に気づいたきっかけは声だった。
当初はロードスターを見に来たのだが、自分の中の好みと合わなかったので帰ろうとした時にその声が聞こえたのだ。
必死に呼ぶ声。
気持ち悪いと感じるかもしれないが、僕自身昔からなんかそうゆうのが聞こえたり感じたりする。
「おーい。
どうどう買ってくれない?」
とかではなく
「買ってよ!
お願い!
こんなところにはいたくない。
まだ走りたいよ。
お願い…。」
そんな感じに聞こえた。
そんな様子を見て僕は
「ちょっとあの車見ていいですか?」
そう店員に声をかけシルビアに近づいた。