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2000年頃のワンルームマンション投資に学ぶ:今と過去を比較して見えるもの
私が不動産業界に飛び込んだのは、ちょうど2000年の少し前のことでした。当時、右も左もわからないまま、池袋の不動産会社の門を叩いたのがきっかけです。不動産という言葉の意味もよくわからないまま、この業界に足を踏み入れた私は、1日12時間以上、月6日間の休みで働く生活を12年ほど続けました。今振り返ると、1か月の労働時間はおよそ235時間。季節感もなく、まるで回遊魚のように仕事漬けの日々を送っていました。
2000年頃の投資マンション市場の状況
当時のワンルームマンション市場を振り返ると、供給量は現在の約3倍にあたる年間18,000戸ほどでした。この頃の新築ワンルームマンションの価格は約20㎡で2,000万円前後。家賃相場は月8万円程度で、表面利回りは約4.8%でした。現在の新築物件(25㎡で約3,300万円、家賃11万円)と比べると価格は低かったものの、利回りや収支構造はそれほど変わらない部分もあります。
例えば、当時の新築物件では月1万円前後の持ち出しが発生していました。一方、中古物件では差額が0–5,000円と、より収支が安定していました。この点は、今の中古マンション投資にも共通するポイントです。
購入者の特徴と意思決定プロセス
興味深いのは、購入者の属性と意思決定の違いです。当時、理系のお客様は詳細なシミュレーションを重視し、納得感を持って購入を決める傾向がありました。一方で、文系のお客様は比較的ノリや感覚で購入に踏み切ることが多いと分析している人もいました。このような違いは、投資判断のプロセスにも反映されています。
また、年収や年齢の幅広さも印象的でした。購入層の最低年収は357万円、最低年齢は21歳。一方で、最高年収は1億円を超え、最高年齢は65歳というケースもありました。この多様性は、ワンルームマンション投資が広範な層に可能性を提供していたことを示しています。
不動産価格と家賃の相関性
過去20年以上の不動産価格と家賃の推移を比較すると、両者が必ずしも比例していないことがわかります。不動産価格が1.5倍に上昇しても、家賃はそれほど上がらないという現象が多々見られました。このギャップは、投資の収益性を評価する際に重要な要素です。現在の不動産市場においても、家賃の成長率と物件価格の動向を慎重に見極めることが求められます。
過去から学ぶ投資判断のポイント
過去には戻れない以上、現在の市場環境に合わせた投資判断が必要です。では、どのようにしてリスクを最小化し、収益性を最大化するべきでしょうか?以下のポイントを重視することが重要です。
エリア選定の重要性
当時も現在も、都心部の物件が高い安定性を持っています。家賃下落リスクや空室リスクを軽減するため、交通の利便性や周辺環境を重視したエリア選びが不可欠です。
中古物件の収支安定性
中古マンションの方が初期投資が抑えられ、月々の収支が安定しやすい傾向があります。築年数や管理状態をしっかり確認し、修繕費用を考慮した収支シミュレーションを行いましょう。
融資条件の比較
2000年頃と比べると、現在の融資環境はやや厳しくなっています。金利や融資年数、頭金の条件を比較し、無理のない返済計画を立てることが大切です。
長期的な視点を持つ
不動産価格と家賃の関係を理解し、長期的な収益性を重視した投資判断を心がけましょう。
未来の投資家へのメッセージ
私が不動産業界に足を踏み入れた頃と比べると、投資環境は大きく変わりました。しかし、変わらないのは「適切な情報を収集し、慎重に判断する」という基本的な姿勢です。不動産投資は短期的な利益を追求するものではありません。長期的な視点で市場動向を見極め、お客様一人ひとりのニーズに合わせた提案を続けることが、私たちプロフェッショナルの使命です。
当時の購入者の方の分析
当時購入した人はよほどのことが無い限り得をしていると言えるでしょう。
理由は何点かありまして
まず立地が良いとこにしか区分投資マンションが存在しなかったのです。
区分マンションと1棟マンション投資は別物なので一緒にされない方がよいです。
また価格に関しても当時は2000万円前後でそれなりの家賃が取れていたため利回りがたかいため逆算しますと良い金額で売れる可能性は非常に高いと言えます。
よほどのことが無い限りと付け加えたのは、内容を理解しないまま買取業者の地獄のシミュレーション(想定なので間違いというよりは拡大解釈)を見せられてしまうと確率論であると思いますが所有していると損失が大きくなるという勘違いに陥ってしまい現金を数百万入れまして損切りしてしまう方もいらっしゃるという事です。
同じ不動産業でも購入と売却は相反する為に考え方の根本が違うのです。
反対に両方やる人は意外に少ないのが現状です。
仕入れは仕入れ、購入は購入と分けている会社が殆どで誰でもどちらも出来ますが考え方が違うため選べるなら実績が出るとしてどちらをやるかはその人次第であります。
そもそも過去と今を比べることがどうかでありますが
よりいい判断材料として読んで頂ければ幸いでございます。