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港区の新築区分マンションで利回り6%は夢か現実か? 無理を言わない投資戦略のすすめ

 港区は東京の中でも特に高級感が漂うエリアで、国内外の投資家から一目置かれる不動産市場です。「新築区分マンションで利回り6%」という条件が出たとき、多くの投資家は夢を見るかもしれません。しかし、果たしてこの条件は実現可能なのでしょうか? 本記事では、港区の現状や市場の動向をもとに、その可能性を検証し、無理を言わない現実的な投資戦略を提案します。

1. 港区の不動産市場:高価格と賃料の実態

 港区の新築区分マンションは、その地価の高さとプレミアム感から非常に高価です。2024年の時点で、港区の新築マンションの平均坪単価は約500万円以上とされています。さらに、同エリアの平均賃料は1LDKや2LDKで月25万円〜40万円程度に達します。

 このような状況から考えると、港区で利回り6%を達成するためには、相当高い賃料設定が必要です。たとえば、7000万円の新築区分マンションで年間家賃収入420万円(月額35万円)を得なければならず、この条件を満たす物件を探すことは容易ではありません。

 土地を所有していて上物だけ立てるようなアパートや1棟のマンションであればもしかしたら実現可能に近づくかもしれませんが、現実問題としましては建築代金の増加により資金面での購入者が耐えられるかどうかも気になるところではあります。そのくらい建築代金の上昇が顕著であるがために新築の1棟はためらう方も多いです。
 区分であれば完成後でないと登記が出来ないため建築費の高騰は売主側の利益を減らすことになり何とか解消できるでしょう。

2. 市場データで見る利回りの現実

 現実には、港区の新築区分マンションの平均実利回りは3.5%前後5%が多いです。利回り6%という目標は市場の中で非常に高い基準であり、多くの投資家が求めるものの、達成できるケースは稀です。

ケーススタディ:港区赤坂の新築マンション

 例えば、2023年に港区赤坂で販売された新築区分マンションがありました。この物件は購入価格が8500万円で、月額賃料が38万円という条件でした。この場合の表面利回りは約5.36%であり、6%には届きません。このように、現実は厳しいものです。
 新築自体殆ど無いのに加え出来上がりが高額になるという事は利回りが下がります。金融機関の融資の観点から昨今の建築事情を考慮したうえでも融資額と金利のバランスを相当考慮して商品化出来るか出来ないかがポイントになり、自己資金をあまり使わないギリギリのラインまで来ていると思います。

3. なぜ利回り6%は難しいのか?

 高利回りを達成するための最大の障壁は、港区の高価格です。地価は年々上昇を続けており、建設コストも資材の高騰や人件費の増加で高止まりしています。このため、家賃収入だけで高い利回りを得るのは非常に難しいのが現実です。

 さらに、港区は人気エリアであるため、需要は高いものの、高い家賃を設定することにはリスクがあります。競合物件が多いと、賃料設定が高すぎると空室リスクも増大します。このバランスが崩れると、表面上の利回りがよくても実際の投資パフォーマンスは低下してしまいます。

 このクラスの立地や物件になると家賃に関しましてももう1000円安くしてほしいなんて話は少ないですしオーナーとしても安くしてほしい要望のある入居者に住まわれるといちゃもんが付けられるのではないかと警戒しそうです。賃貸管理会社が細かい内容をオーナーに伝えずそのまま話すこともあるかもしれません。仮に私が強気で資金に困っていないオーナーになっていましたらそんな人は入居させませんしお断りします。
 現実はオーナーの懐事情に左右されると思います。

4. 無理を言わない方が良い理由

 高利回りを求めることは投資家として当然の欲求ですが、現実的な期待を持つことが重要です。特に港区のような人気エリアでは、短期的な利益を求めて無理をすると、リスクが高まり逆に損失を被る可能性があります。

 港区に限らずお客様からすれば選べる立場なのもわかります。
 業者は無いものを探せなんてのは出来ないですが当然絶対なんてのは無いため付き合うべきか悩みどころになると思います。(水面下でそのような物件はあるかもしれませんが地面師的な物件かもしれませんので)
 そのため相場相応や事情をご存じでその情報が間違いない筋の話なら良いでしょう。具体的には親戚で高齢で相続人もいないため元気なうちにやマンション経営が煩わしいから売却して余生を過ごしたいからなんて話があれば良いですが同じ内容でも直接オーナーから聞かない限り推測の域では無いでしょうか?仮に売主本人と話せてもそれが事実かもわかりませんよね。

 投資は長期的な視点が必要です。新築物件を購入した場合、初期投資費用(諸経費や手数料など)もかかるため、短期的な高利回りの追求は難しいことが多いです。市場の実態を理解し、適切なリスク管理を行いながら投資を進めることが、成功への鍵となります。

5. 現実的な投資戦略

 無理を言わず現実的な利回りを得るためには、以下のような戦略が有効です。

  • 中古マンションやリノベーション案件:新築にこだわらず、中古物件を購入して価値を付加することで、相対的に高い利回りを得ることができます。

  • 中長期の運用計画:賃料収入だけでなく、地価の上昇によるキャピタルゲインを視野に入れた中長期の投資を検討する。

  • プレミアム立地の選定:港区内でも特定のエリアは賃貸需要が高く、価格設定に強みがあります。

6. 結論:期待と現実のバランスが重要

 「新築区分マンション港区利回り6%」は、多くの投資家にとって魅力的な条件ですが、現実はそれほど甘くはありません。無理を言わず、現実的な利回りや投資計画を立てることで、長期的な安定と資産の成長を目指す方が賢明です。市場を理解し、堅実な戦略を取ることで、不動産投資の成功が近づきます。

 購入者の欲しい物件を探すのが仕事と思いますが。
 無いレベルの物件を希望や要求も悪意がないこともありますのでいい付き合いをしていきたいと思っておりますためバランスをとるのが難しいです。

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