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区分投資マンションの利回り予想を解説

 今、投資マンションを検討されている方は、融資を受ける場合や、新築・中古、築古といった区分に分けて利回りを考えることが重要です。それぞれの特徴を踏まえて、2023年の市場動向と供給戸数を比較しながら解説していきます。

1. 新築区分マンションの利回り

利回り予想:3.5%~4%

 新築区分マンションの表面利回りは、3.5%~4%程度が一般的です。新築マンションの価格や家賃はプレミアムが付いているため割高ですが、その分、希少性が高くなっています。供給戸数のピークと比較すると、2023年現在では25年ほど前と比べて約3分の1から4分の1ほどに減少し、年間約6,000戸の供給しかありません(最新データを参照してください)。

希少性のポイント
 新築供給件数が減少しているため、どこの不動産会社でも扱えるものではなくなっています。そのため、新築区分マンションへの投資は、今後の希少性による価値の維持が期待できるでしょう。しかし、新築物件の家賃プレミアムは、時間の経過とともに徐々に薄れる傾向がありますので、すぐに無くなる物件とそうでない物件を見極めることが重要です。

2. 中古区分マンション(新築~20年程度)の利回り

利回り予想:4.5%~5%

 中古の区分マンションは、表面利回りで4.5%~5%程度が一般的です。特に築20年までの物件は、金融機関からの融資が比較的受けやすい特徴があります。融資が受けられるかどうかは、物件の管理費や修繕積立金などの費用構造が大きく影響します。

融資の注意点
 実際には金融機関ごとに審査基準が異なります。例えば、特定のサイトに掲載されていると融資をしない金融機関や、特定のサブリース会社に関するトラブルが多い場合、その会社の物件にはNGを出すことがあります。こうした点からも、金融機関の厳格な審査はリスクを見極めるための一種のフィルターと考えられます。

3. 築古マンション(築20年~40年)の利回り

利回り予想:5.5%~8%

 築古マンションは、5.5%~8%程度の利回りが期待できます。しかし、この築年数帯の物件に融資を行う金融機関は限られ、購入方法も現金購入か、特定の基準を満たす金融機関の融資に依存します。

現金購入のリスクとポイント:現金購入は一見メリットが多いように思われますが、融資が受けられない物件は何らかのリスクを抱えている可能性があります。資金力があっても、多少経費がかかるとしても、融資を通じて金融機関の審査を経ることはリスク回避策として有効です。

4. 物件選びと投資判断の現実

 ここで重要なのは、不動産会社でもすべてを把握しているわけではないという点です。私自身、不動産取引の専門家ではありますが、建築家や鑑定士ではないため、物件の細かい構造や瑕疵、建材などの詳細については判断がつきません。これは、多くの不動産業者にも当てはまる現実です。

 たとえば、区分マンションの管理状態や周辺住人の状況は、実際に張り込んで調査することがない限りわかりません。一棟丸ごとの管理会社であればある程度情報が得られますが、プライバシーの問題もあり、どこまで教えてもらえるかは未知数です。

 投資マンションのオーナー自身も設備や現状について把握していないことが多いので、現状に関する詳細な情報を得るのは難しいと言えます。むしろ、住んでいる実需の物件のほうがオーナーの方も細かい情報を把握しているケースが多いです。

5. 金融機関の融資と物件の評価

 金融機関は、嫌悪施設(近隣のごみ処理場や工場など)が近い物件には融資をしたがらない傾向があります。こういった点からも、最終的には金融機関の融資基準に従うことが物件の安全性や価値を見極める有効な手段と考えられます。購入を決定する際には、金融機関の審査をクリアしている物件に目を向けることが、リスクを回避し、資産価値を保つために有効です。

結論:今こそ区分投資マンション購入を検討すべき理由

 新築の供給戸数が減少し、中古物件の利回りも安定している2023年の現状は、区分投資マンションの購入を検討する良いタイミングと言えます。物件ごとのリスクや特徴をしっかり理解し、融資の審査を活用することで、安全かつ効果的な投資が可能です。不動産業者としてできる限りの情報提供は行いますが、全てを見極めるためには購入者自身のリサーチや専門家の意見も参考にすることが不可欠です。

 以上のことから、投資判断をする際には金融機関の審査や融資条件を有効に活用しながら、慎重に検討することをおすすめします。長期的な視点で資産価値を維持するためにも、今のタイミングで区分投資マンションを購入することは十分にメリットがあるといえるでしょう。

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