正解はどれだと思いますか
不動産売買の真実:25年の経験が語るリスクと利益の裏側
不動産業界に携わり早25年。多くの成功と失敗を経験してきた私が、日々感じることがあります。それは、「不動産売買は一見シンプルに見えるが、その裏には多くの見えないリスクが潜んでいる」ということです。
実際の利益はどれくらい?見えない経費とリスク
例えば、10,000万円で物件を仕入れ、13,000万円で売却すれば、単純計算で3,000万円の差益が出ますよね。ぱっと見では大きな利益に感じますが、実際にはそう簡単ではありません。
そこから、経費がどれくらいかかるかはもちろん、今の時代、売主は契約不適合責任や瑕疵担保責任といった見えないリスクも考慮する必要があります。売却後に何か問題が発生した場合、その対応に追われ、思わぬ費用がかかることもあります。
例えば、経費が1,000万円かかったとします。残りの2,000万円を手にするかと思いきや、税金として800万円が引かれ、実際に残るのは1,200万円。それでも安心できるわけではなく、引渡し後に何が起こるか分からないというのが不動産売買の怖さです。
不動産会社の役割と限界
不動産会社は宅地建物取引業者として取引を行うことができますが、建築や鑑定の専門家ではありません。実務では、場合によっては鑑定士に評価を依頼したり、建築士に確認を求めることもありますが、個人のお客様に対してはそれほど行わないのが現実です。
よく「インスペクション」という言葉を耳にしますが、これは新築や中古住宅の施工状態や劣化状況を客観的に診断するものです。アメリカでは1970年代に導入され、日本でも2000年代に普及し始めましたが、実際に行っている業者はまだ少ない印象です。大手仲介会社でも「行っていません」と平然と言っているところも多いのが現状です。
適正価格の難しさと仲介業者の役割
不動産売買は単なる手数料商売ではありません。売主としては、安く売れば何か問題が起こった際に責任を取れなくなるリスクが高まり、高く売れば買主が不満を感じる可能性がある。このバランスが非常に重要です。
安すぎる売買では売主が責任を取れなくなるリスクが上がり、高すぎる売買では買主が問題を感じることもあります。適正な価格設定が望ましいですが、実際には一部の業者がえげつない手法で取引を進めることもあり、一般の方がその見極めをするのは難しいでしょう。
仲介業者として、売主と買主の希望を叶えることが仕事ですが、バランスが悪い案件を任されると非常に難しい局面に立たされることもあります。がめつい売主と、安く買い叩こうとする買主に挟まれたときには、苦労しても収益が上がらないという現実が待っていることもあります。
まとめ
不動産業界での25年の経験を通じて、私は多くのことを学びました。不動産売買は、単に利益を追求するだけではなく、リスクとバランスを考えた取引が求められます。もし、今後不動産取引を検討されている方は、ぜひ専門家に相談し、慎重に進めることをお勧めします。
皆様への問いかけ
あなたが不動産売買で重視するポイントは何ですか?コメント欄でぜひ教えてください!