『いわいとしお×東京都写真美術館 光と動きの100かいだてのいえ(東京都写真美術館 B1F 展示室)〜100階建てのいえから始まる冒険 絵本原画展レポート
【内容】
『100かいだてのいえ』の作家、いわいとしおの絵本の原画の展示と、映画や映像にまつわる歴史について展示。
※こちらの展示は、既に終了しています。
【感想】
絵本『100かいだてのいえ』についての展示ということで、東京都写真美術館に行ってきました。
『100かいだてのいえ』は、本の閉じている方を上にして、本手前からページをめくっていくことで、100階建ての家を一緒に登っていくという追体験をするという絵本です。
この絵本が10数年前に発売された頃に、絵本なんていうもうやり尽くされた感のあるメディアで、こんなコロンブスの卵的な新しいアイデアで絵本を作ることが出来るのだと感心したことを思い出しました。
原画自体は、グラフィックソフト(Illustrator)で作成したイラストを、A3くらいのサイズに出力して、陰の部分にほんのりと色鉛筆で加筆しているものでした。
綺麗なラインに、綺麗にかっちり塗り分けられた色面といったイラストに、色鉛筆で加筆することで、絵の温かみやニュアンスを出していました。
そのことが、絵本という印刷物になった時には、とても良い効果を出していると感じました。が、原画ならではの迫力とかニュアンスみたいなものは伝わってこないので、そういった面では、こうした展示向きの作品ではないのだと感じました。
観に行ったのが夏休みで、参加型の展示ということもあり、子供たちが沢山訪れていました。映像の仕組みを知るための色々なものが工夫されて展示されていたのが印象的でした。
個人的には、そうしたことわりと知っていることなので、いわいとしおの絵本に関する展示がもっとあれば良いのになあと思ったりしました。
https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-4818.html