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「松江泰治写真展」(東京・品川 CANON S TOWER)

今日は午後から、品川にあるCANON S TOWERのギャラリーで開催されている写真家の松江泰治氏の写真展に行ってきました。

ラジオで紹介されていたのを聴いてトークイベントに申し込みしたので、まずをそちらを聴講してきました。
写真家本人とライムスター宇多丸のトークイベントで、コロナ禍ということもあり、座席自体はかなりの間を空けての配置でした。
話は松江氏の写真について、彼の地質学者としての視点が写真にも反映されているのではないかなど、鋭い指摘があったりしました。
後半は、ひたすら登壇者の背後に投影された作品を観ながら、細かくそのことについて、楽しく歓談しながら、作品を味わうといった感じでした。

トークイベントの後、ギャラリーにて作品鑑賞。
2〜3メートル四方程に引き伸ばされた写真で、
真正面に光の当たった情景を、遠景から撮影するというスタイル。
被写界深度を深くして、写るもの全てをピントがあった平面的ながら、力強いかなりの迫力のある作品でした。
作品展示自体は20数点とそれほどの作品数あるわけでもなかったのですが、独特な視線感と、エネルギーと説得力があり、現場に立ち合ってる感がありました。
どうしてそう感じるのかはわからないまま、真正面からの光の当たる数分の限定性と、ピタッと決まったピントのせいなのかもなあ、と思ったりしながら鑑賞。
絵画やイラスト、通常の写真とも違った魅力があり、現実世界を写しとったものだけれども、現実とも違ったものになっていると感じました。

市街地を撮った写真は、一見して安野光雅の「旅の絵本」の味わいもあるようでいて、迫り来るリアリティもあったりして、長時間作品の前で鑑賞できる作品でした。

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