『君たちはどう生きるか?』(宮崎駿監督アニメ)
視聴環境:グランドシネマサンシャイン
※それなりにネタばれ(?)しますので、ネタバレが嫌な方は、この先は読まないでください。
【内容】
戦時中の日本で東京から疎開で地方にいった小学生の眞人。眞人は、謎の建物に捕らわれた(?)継母を追って、救出のための冒険を繰り広げる。
【感想】
宮崎駿監督のアニメ映画『君はどう生きるか?』を池袋のグランドシネマサンシャインで観てきました。
児童文学的な展開ながら、しっかり作られた作品だと思いました。シーンの構成やモチーフの扱い方が、今の映画ぽいなあと感じました。
個人的には、最近のアニメで観るようなシーンを、宮崎駿流にアレンジしたようなシーンが散見されるように感じました。『エヴァ』の映画版や、新海誠作品、もしかすると最近のタイムリープもののアニメとかも観てるんではないかなあと思ったりしました。
具体的なシーンでいうと…
・宮崎駿の少年時代の心象風景を反映させたような戦中の東京の空襲のシーンから始まり…
・『すずめの戸締り』でもあった『どこでもドア』ぽい異世界へのシーンもあったり…
・エヴンゲリオンぽい何かから救おうと凄い風圧(?)の中を手を伸ばして救い出そうとするシーンもあり…
・沢山の鳥たちが料理をしているシーンは、馬場のぼるの絵本の『11ぴきのねことあほうどり』を思い起こさせたり…(宮崎駿的によりファンタジックにしたようなシーンでした)
・ラストの方ではタイムリープものの展開もあったり…
思い起こしてみると、タイトルの『君はどう生きるか?』は、わざわざそんなタイトル付けるような作品ではないなあと感じました。わりと小学校中学年から中学生くらい向けのラノベぽい児童文学みたいな内容でした。
前評判などをちらちらとネットなどで観ていたので、もっと支離滅裂なのかとも思っていましたが、わりと児童文学にはこうしたパターンあるなあと思ったりもしました。今後のジブリ作品としての評価は、児童向けファンタジー色の強い作品といった感じの位置づけになるのではないですかね…
鈴木敏夫のラジオとかで交友のある俳優やアーティスト周りが声優とかに起用されていたのも印象に残りました。
この先、作品の考察とかも色んなところで語られていったりもするのでしょうが…
宮崎駿の病弱だった母親の話や、父親が戦闘機に関する会社の重役だったとか、宮崎駿自身の少年時代の体験が作品に反映されているとか…
https://eiga.com/movie/98573/