採用と不採用を分ける地雷フレーズは本当にあてはまるのか?(プレジデント・オンラインの記事を私学の教員採用で考察する)
みなさまお疲れさまです。
今朝ほど、以下の記事紹介のツイートをさせていただきました。
ということで、4つの地雷フレーズについて私学の教員採用でも当てはまるのかというところを少し掘り下げていきたいと思います。
1.年収と肩書を上げ、キャリアアップしたいetc…
これは、私学の教員採用でもアウトだと思います。記事内にも
とあります。私も同意見です。
学校は応募してくる人のためにあるわけではありません。苦しい学校は経営に四苦八苦しているわけですし、良くも悪くも中小企業の側面はあると思っています。
応募してきた人が、どんな仕事ができるのか、どんなことで学校に貢献してくれるのかで見ています。
応募される学校側の立場に立てるかどうかというのも1つの実力を測るものさしだと思います。
採用の観点から見て学校のことがわかっているかという話はこちらの記事にも書いてあります。
特に募集背景を知るの項目が深く正確に分析できたほうがいいと思います。もちろん、採用して実際に勤務してみるまではわからないことも少なくないのですが‥
2.会社に違和感があったから退職した
これも私学の教員採用でもアウトだと思います。
不満があったらやめるというのは、(お互いのためにも)よくないです。
採用する側から見ると、不満があればやめてしまうような人なのかと思われてしまいます。逆に、応募する側は、短期間での転職という悪循環に陥ってしまいかねません(時として知らず知らずのうちにはまってしまうこともありえます)。
全部の状況にあてはまるわけではありませんが、1つの方法としてはマイナスをプラスに変換した受け答えはしやすいと思います。というのも、前の職場でマイナスに感じたことと逆のことを面接で述べることです。
あくまでもありきたりな一例になってしまうかもしれませんが、
「合格実績だけを求める指導がイヤだった↔世の中の流れを敏感に感じ取って柔軟に教育内容を変えているところに魅力を感じた」
みたいな感じでしょうか。
これはこれで落とし穴もあって、ただ単純に時流に乗ろうとして本質を掴みきれずに乗れない場合もありますし、看板に偽りありみたいな学校も少なからずあると思いますので注意は必要かと思います。
3.「なんでもやります」は「なにもできない」と同じ(?)
さて、これについてですが皆さんはどう思いますか?
一般の企業だと手掛ける内容が多すぎて、専門とか部署など多岐にわたると思います(そうじゃない会社もあるかもしれませんが)。これは少なくとも学校の業務とくらべてしまうと、学校の業務は企業のそれとは手掛ける範囲は少ないように思います。
学校で教員がすることは、授業はもちろんのこと、担任業務、部活動、分掌業務などではないでしょうか。これらは基本的にはどこの学校でもベースは似ています。もちろん校風によって仕事の運び方が違ったり、分掌図(組織図)に違いがあったりする場合はあると思います。とはいえ、誰がどこでどのような仕事をしているのかは経験年数が増えてくるとかなり把握できるのではないかと思います。
教科書係が何をしているのかとか、時間割係が何をしているのかとかは(やり方や多少の業務内容の違いはあれど)どこの学校でも似ているのではないでしょうか。
また、なんでもやりますは本当に良いように使われる可能性もあります。それは部活動の顧問然り、分掌然りです。広報で実働部隊が足りていない場合にはとりあえず入れられることもあるでしょう。学校の中で少し面倒くさがられそうな分掌に入れられる可能性はあるかもしれません。
学校の仕事がきちんと把握できていれば、どのような分掌の仕事を言えば加点要素が強いかというのはわかると思います。正直な話、公立で勤務していた時の仕事の割り振りの際でも「基本的に全部の分掌は一通り何をするのかわかります、何でもやりますやってみます。」みたいな中堅の先生はいらっしゃいました。
自分がやりやすい分掌を前面に出すのもできるし、一歩引いて熱意をアピールするのでもOKだと思いますが、他の応募者と比較して相対的に優位な立ち位置にたつために(企業の転職よりか)はそこまでマイナス表現でもないような気はしています。
4.「大丈夫です」「興味あります」
一発アウトとは思いませんが、その理由が答えられないなどはマイナス査定に近づくかとは思います。
まだまだ情報が出てきにくい(≒閉鎖的?)私立学校ですが、知ったかぶりで答えてしまうのもダメだと思います。どうしても想像で答えなければいけないこともあると思いますが、理由や根拠が相手を納得させられれば、最悪でもプラマイゼロ査定にはなると思います。
転職面接は商談だと思え/採用する側の心境を理解する
これは既に述べています。
どういう学校だからどういう人材が欲しいのか、その学校が困っていることは何か、そこにどのように貢献できるのか‥
転職に成功する人は様々な要素をつなげ合わせて面接官を納得させて内定を勝ち取っているように思います。
おわりに(どういう人が転職に成功するのか)
私立学校は中小企業で務内容が絞られていて全体も見えやすいです。
学校全体、個々の部署(学年や教科)、人の動き方や指示系統など、意識してみるとかなり見えてくると思います(時として見たくないものも)。
その上で、仕事をちゃんとやっている人(全体の中での自分の仕事の重要性もわかる等)は転職活動を正しくやれば内定をもらえると思っています。少なくとも、自分を優位な立ち位置にもっていけるためのパズルのピースは持ち合わせていると思います。
あとは面接の際にどのように見せるか(≒転職活動を正しくやる)とかテクニカルな話になってくるように思います。
結論、仕事が出来る人や能力が高い人は転職に成功しやすいのかもしれません。