妊娠6ヶ月で我が子の死を受け入れる
看護師の仕事をして10年、妊娠前までは小児科や重度心身障害児の看護師として働いていました。
周産期医療からNICUを卒業したけれど、自宅での療養が出来ない児の管理や重度の知的・心身障害児の看護を長年経験してきました。
その経験から、”妊娠して無事に出産をする事は決して当たり前じゃない事”は普通の妊婦さんよりも仕事柄、理解しているつもりでした。
32歳で結婚し、33歳で初めての妊娠。
決して若くはない初産婦なので、ある程度のリスクも考えてはいました。
周産期医療の怖さを知っているからこそ、妊娠中はいろんなリスクを考えたり調べたりしていた私に親や周囲からは、「妊娠中はあまり異常妊娠や異常分娩の事を考えたり心配する事は良くない。」とも言われていました。
しかし、そんな私でもどこかで「自分はきっと大丈夫。」と思っていたり、周りからも「皆、心配してたけど結局大丈夫だったよ!〇〇ちゃんなら絶対元気な赤ちゃんを産むよ!」と言われると、異常妊娠や異常分娩はどこか他人事の様に感じていきました。
順調に経過していると思っていた妊娠6ヶ月21週…
「赤ちゃんが普通より小さいです。」
健診で初めて指摘を受けてから2週間後。
「残念。赤ちゃんの心臓が止まっています。」
まさか自分にこんな事が起きるなんて…
初めての妊娠、幸せすぎた日々、毎日娘に話しかけていた夫、ふたりで何よりも守りたいと思った命、喜んでくれた両親達、友人、職場の人…
妊娠したらママになれると思ってた。
妊娠・出産は当たり前じゃない。
でも、死産だって当たり前じゃないはずなのに。
私は妊娠6ヶ月で、子供の死を受け入れなければいけなかった。
グリーフケアが広まれば良いと思っています。宜しくお願いします。