介護職をやっていて良かったこと
介護は大変だ。と言う人が多い。それはほんとにそうだと思う。
汚いし、重いし、ストレスは溜まるし、給与は安いし、経営陣は国ばかりを見て現場を見ないし。
だが、たまにいいこともある。
この前、94歳のお婆さんにあなたはベテランなのに威張らなくて本当にえらいね。私は尊敬しちゃうよ。と言われた。私はリーダーという立場でフロアを管理している。この施設には10年働いている。そんな自分が初めて介護をしていて良かったと思えた。
なぜ、お婆さんのその一言で良かったと思うのか。
それは介護職のベテランはすぐに威張るからである。そして、マウントを取る。パワハラを行う。誹謗中傷を行なって人を貶す。そんな人間にはなりたくないと誓い、自分は絶対に威張らないぞ。と自戒していたからである。それがお婆さんに言われて初めて、自分はなりたい自分になれていたことに気づいた。神様が彼女の口に宿り、自分に伝えたのかもしれないと思った。神様に褒められた気がして、とても良い気分になり、介護職も捨てたものではないなと思った。
人はたった一言で10年間の頑張りを認められた気になれるのだな、と思った。自分も他者に愛のある言葉を吐きたいと思った。
そのような感覚にさせてくれる介護という仕事は本当にすごいし、やりがいがあるし、自己実現ではないが、人間が成長できる仕事だと切に思った。
南無南無。