自らは慎み真心を持って接することで人生は好転する
江戸時代末期の儒学者である
佐藤一斎の言葉に、
「春風を以て人に接し、秋霜を以て自ら慎む。」
というものがあります。
これは、人間力を高めるには、
人には、春の風のように暖かく穏やかに接し、
自分には、秋の霜の如く厳しく律し、何事も慎む。
という意識が大切であることを意味しています。
天理教でも、陽気ぐらしのキーワードとして、
「感謝・慎み・たすけあい」
と、掲げているように、
人には感謝の心を常に持って接し、
自身は乱れず控えめにとどめて、
互いにたすけ合って生活することが
”陽気ぐらし世界”には大切なことなんですね。
『慎む』という言葉は、
「忄(りっしんべん)」に「真」と書くことから、
”真心”となります。
自身は過度な欲を出さずに、ある物で満足し、
真心を持って人に尽くせるような人を
神様は望まれているんですね。
また、『慎む』という言葉は、
一説によると「包む」が語源で、
”包む”の隠すという意味合いから、
「隠されたもの、目に見えないものに対して
敬いの心を持つ。」
という意味だったそうです。
目に見えない働きにも感謝を忘れず、
謙虚に低い心を持つことが
大切なんですね。
人には優しく温かく真心を持って接し、
常に感謝と満足を頭に置いて慎み、
人間力を高めて、
神様に喜んでいただけるような
人間になれるよう成人していきたいですね。