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#V=QSCA/P

QSCA/Pとは?

マクドナルドの創立者であるレイクロック氏が店舗でのビジネスを成功させるために考えた方程式です。
以前の記事でお伝えした「FLRAO」同様、飲食店経営に重要な経営指標とされています。


飲食店の店舗価値を評価する指標として採用されていることが多く、
QSCAの各要素を改善・保持することで顧客満足につながると言われています。

Q → Quality(料理の品質) 客層や店舗に合ったメニューの展開 
S → Service(サービス)  顧客体験、接客などでもてなすこと
C → Cleanliness(衛生)  食品や店内の衛生管理や、従業員の健康管理
A → Atmosphere(雰囲気) コンセプトやこだわりを伝えるような店内デザインや心地の良い雰囲気を作る
P → Price(価格)

QSCAをP(価格)で割ったものが、店舗の価値になります。

QSC+「α」

これまでは「QSC」が広く認知されていましたが、
近年はブランディングやコンセプトの表現など、店舗がもつ雰囲気全体の質を指す「Atmosphere(アトモスフィア)」
重要な評価指針とみなされ、「QSCA」と4つに項目が増えました。

ほかにも「QSC+H」という指標もあります。
「H → Hospitality(おもてなし) 接客の先をいくサービス」のことです。
「Hospitality(ホスピタリティ)」の観点でも優れた店舗運営ができれば顧客満足を最大化することができ、リピーターを増やすことにもつながります。

飲食業界は、「おいしいのは当たり前」であり、サービスも一定レベルに均一化されています。
特に、チェーン店は成熟しきっており、これ以上磨きようがない程に効率化されたQSCで構成されています。
「QSC=お客様に美味しく料理を召し上がっていただくための最低限の状態を保つ」ことでの差別化はできなくなったため、
「A」や「H」と言った指標が追加され始めました。

また、マクドナルドでは、「QCS+V」を企業理念に掲げています。
「V → Value(価値)」本物のV(価値)を生み出すために、常に完成されたQ、S、Cの実践を心掛けるとしています。

V=QSCA/Pとは?

店舗の価値を表す方程式です。

V → Value(価値) 高い品質を保つこと

「QSCA」を徹底して実践することで、店舗の価値は確実に向上します。

「QSC」が徹底されていないとリピーターにはなってもらえません。
日本の「QSC」は、海外と比べて最低ラインがハイレベルです。
お客さんは、無意識に最低限のライン(おいしい/清潔/丁寧な接客)は保たれていると想定して来店するため、
少しでも不衛生であったり、少しでも接客態度が悪かっただけで「不信感」を持たれてしまいます。
「少し」が与える影響は大きいのです。

QSCAPはどのように設定したら良いのでしょうか?

QSCAの図り方

自店の「QSCA」レベルがどの程度なのかは、お客さんに聞いてみないと分かりません。

まずは、店舗の実態を知ることです。
顧客にどう評価されているのかを把握し、
改善点が見えたら具体的な対策を行います。

【例】
1.顧客アンケートの実施
2.顧客情報の収集・分析
3.改善案の共有・実践
4.結果の分析・共有

そして、高いレベルの「QSCA」を維持するためには従業員満足度もとても重要になります。

良いサービスを提供するのは従業員であり、従業員の働きがいやモチベーションの高さは直接的に店舗の付加価値に繋がります。
「QSCA」の一つひとつの項目は難しいものではありませんが、全てを高いレベルで維持し続けるには徹底した運用管理と定期的な見直しが必要です。

またミッション、ビジョン、バリューの共通認識を浸透させることも欠かせません
テイクアウトやデリバリーを始めた店舗も多い中、QSCで注意するポイントも変わってきています。

今までの自店のスタンダードを守りつつ、時代のニーズに合わせたQSCを実行し店舗管理をしていくことが、選ばれる飲食店経営には大切になります。


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