![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/52318113/rectangle_large_type_2_b51116e4e1ebbcc7f5edfbb978b3d5b3.jpg?width=1200)
健康と素食
素食をすれば
幸運を呼び 家庭は円満
霊食を得れば
不老不死の妙薬となり
天下太平を造る
健康と素食
一.生き物を愛し、その生命を慈しみて素食する
一.人類の歴史と食生活
現在の人類が地上生活を始めてから約六万年になるが、人によって世を治めるようになったのは約五千年前からである。これが人類歴史の始まりである。
太古の時代は理を尊び、動物と人も和して同居し、肉食の風習は無く、天理自然に則った生活をしていた為に災害も無く、天地人との気は和合し、五風十雨・尭天舜日(ぎょうてんしゅんじつ)も太平を謳歌し、神の御意(みこころ)に添った、真理に添った生活の世であった。
この太古の天皇・地后の時代は、人と獣は分別なく、洞穴に同居し、総てが天然の素食をしていたが、後になって走獣と鳥類の争いが発生し二脚と四脚の殺界が大開され、相い互いに血を飲み肉を食べてその味を知った。
これより走獣と鳥獣の肉食が始まり、動物と鳥類は段々と凶暴化して同類を食うようになり、人の言を聞かずに、かえって常時、人を襲うようになった。
人の性は仁愛の徳を有し、霊性のある生き物を殺すことを忍びないために、また、獣の災難を避けることを計った。
故に聖人は、木の上に住むことを考え、巣を構えることを発明した。
これを称して有巣氏という。
獣類は殺し合って、いよいよ凶暴となり、それが習性となってきた。
人は野外に出て天然の食物を採取する時、常に獣類の襲来(しゅうらい)の難に遭(あ)うようになり、食物採取の困難性が発生してきた。
この時、燧人帝(すいじんてい)は木を鑚(よ)ぎって火を取ることを発明し、生で食うことのできない物を煮焼きして食べた。
獣類は火を恐れ、火を見ればあえて近付かなかった。
今より約五千年前の人類歴史始まった頃までに一部の者は肉食動物を真似て味を知り、獣をだまして殺して肉食を始めるようになった。
それがため肉食者には、肉内からの毒素によって病が続出したが、癒すべき薬が無いために死んでいった。炎帝神農(えんていしんのう)の時に至って、神農帝(しんのうてい)は百草を舐めて医薬を採取し、これをもって病を癒したので、医薬の始祖としている。
天運は、一年に例えると春の期に当たり、尭帝(ぎょうてい)、舜帝(しゅんてい)の後に至って、洪水が氾濫(はんらん)し、食生活が大きく変わり、生活環境は生存問題に関わってきた。
洪水(こうずい)以前の人々は本来、菜食(さいしょく)であったが、洪水以後に肉食の習慣ができた。
この時代は青陽期に属し、人々は獣面仏心(容貌は獣で心は神仏)の世で、理を尊(たっと)び肉食をする者は少なかった為に罪も軽く、龍漢水劫(りゅうかんすいきょう)と称する九回の洪水の災難によって、罪の重い者は淘汰され、世は掃き清められた。その後、人類は肉食の味にとらわれ、今に至って肉食が習慣となってきた。