圧倒的動画数の秘訣 リアルタイム投稿で動画配信のハードルを下げる| ひより保育園
静岡県駿東郡に位置するひより保育園。高齢者介護施設の企業主導型保育事業所として2017年に開園しました。高齢者介護施設とはガラス張りで繋がっており、日常的におじいちゃんおばあちゃんがいる環境が魅力的です。あたたかな雰囲気の中で人と人との関わりを大切にしている同園が動画配信をするきっかけとなったのは、コロナ禍で保護者との関わりが減ってしまったこと。圧倒的な動画配信数を誇る同園がどのように「てのりの」と出会い、そして動画を通して新しい人との関わり方を築いていったのか、お話を伺いました。
「てのりの」を始めるきっかけと導入の決め手
行事はすべて全力投球のひより保育園。取材に伺った1月半ばは、倉庫や部屋が発表会一色になっていました。準備のために実際の劇場に足を運んで脚本や道具づくりを行っているという先生方。
「たいへんですけど、楽しくてこだわってつくってしまうんです。先生が楽しいと、子どもも保護者もノリがよくなって、みんなで楽しんでいます」
そう語るのは、主任の岩切先生。まわりの先生方にも笑顔がこぼれます。夏にはハワイアン、秋にはハロウィン……壁にはられた行事の写真はどれも本格的。先生、子ども、保護者の表情から楽しそうな雰囲気があふれていました。
先生方のダンスや結婚式など、子どもの枠を超えて、先生も保護者も一緒に行事を楽しみ合う文化があるひより保育園。こうしたものを配信するためにも「てのりの」はとてもありがたい存在と語ってくれました。
元々コミュニケーションが活発だった同園が動画配信を始めたきっかけは、コロナ禍で保護者が園に入れなくなったこと。これまでは、保護者が園内に入ってリアルの雰囲気を感じることができていましたが、それができなくなってしまいました。
「どうしたら以前と同じようにもっと保護者に園の雰囲気を感じてもらえるのか?」
そう考えたとき、動画配信を始めようと思い立ちました。事務の職員が配信サービスをWeb検索。県内企業が運営していること、電話をしたときのサポートが親切だったこと、園も家庭も無料で始められることなどが決め手となり「てのりの」を導入することに決めました。
導入時の保護者への案内や対応
「てのりの」の導入を決めてからは早く、運用までスムーズに進められたと言います。導入時は「てのりの」が提供している案内文書と同意書のテンプレートを印刷して保護者に配布しました。導入から現在まで大きなトラブルはなく、保護者は好意的だそうです。
現在は、入園と同時にこの書類を渡しています。デジタルネイティブが多い保護者世代。入園前の見学会で紹介するときも理解が早く、保育園のことを知ってもらうきっかけがつくられているそうです。
WebサイトやSNSでは、顔出しNGの子どももいますが、「てのりの」で顔出しNGの子どもはいないと言います。クローズドで園に特化したセキュリティのサービスということで、インターネット上に子どもの動画があがることに関しての不安やクレームの声はないそうです。
「送迎時のリアルでの反応が大きい。保護者との話題が広がりました!」
コミュニケーションの手段に「てのりの」が加わることによって、新たな保護者との絆が育まれているようでした。
セキュリティを高めるための工夫・対策
YouTubeなどの動画サービスも限定公開機能はありますが、やはり広く公開が可能であるサービスには不安がありました。その点で「てのりの」は安心感がありました。導入時に気になる点はサポートに確認できたため、その後の不安は先生にも保護者にもないと言います。
より安全に運用するための工夫として、退園者や退職者がいればすぐにパスワードを変えたり、施設コードを定期的にリセットしたりしています。また、ひより保育園では職員ごとにアカウントを発行しています。「てのりの」ではセキュリティの観点から職員ごとにアカウントが発行できる仕組みを取り入れていますが、ひとつのアカウントを共有している例が多く見受けられます。先生が動画をすぐにあげられるように職員個人のスマホで登録を行っている同園。同じパスワードを使いまわすよりも退職したときなどの流出リスクを、結果的に下げることにつながっています。
動画配信を続けるコツは投稿のハードルを下げて楽しく運用すること
動画配信数が全国でもトップクラスの同園。「てのりの」を運用していく秘訣を聞いてみると、その最大のコツは徹底的に楽しんでいることでした。
撮影のタイミングは「これは保護者に見せてあげたい!」と思うとき。思ったら即撮影、そしてリアルタイムで投稿しています。普段の様子や習い事、行事など撮影シーンは様々。すべてのクラスのすべての先生がカメラマンです。
行事のときは、「今から出発します」「今ここにいます」など、各クラスの先生が常に撮影をして、その場ですぐに投稿。その動画は、数秒~数分のものばかりで、短いものだと5秒程度です。長い動画はあまり撮らず、凝った編集などもしていないと言います。
「撮影したいと思ったらすぐに撮って、リアルタイムに投稿しています。保護者もそれを知っているからすぐにチェックしてくれる。いま何をしているかがわかるし、喜ばれています」
編集をするとしてもトリミングする程度だそうです。編集はハードルがあがってしまうため、撮ったものをそのまますぐに上げる方を重視しているとのこと。品質の高さよりも、リアルな子どもの姿を届けること、届けてもらうこと、それを先生や保護者は喜びと感じているようです。
もちろん、投稿前には一度チェックをして、不適切なものがうつってしまったり、誤解を生むような言葉を使ってしまっていたりする場合は掲載しないようにする、バランスよくいろんな子どもたちがうつるようにする、といった点は気を付けています。その他に、撮影や投稿することに関して園としてのルールは特になく、自由に投稿しているそうです。
また、子どもだけでなく、どんなものを体験しているのかを知るために、催し物の内容や先生方の様子を撮影して投稿することもあります。行事全体の雰囲気をまるごと保護者にお届けする。園の雰囲気を保護者に伝えたいという先生方の想いがそのまま表れた運用方法となっていました。
同園では、SNSも運用していますが、「てのりの」を使う前、動画はあまり投稿されていませんでした。「てのりの」で動画配信が身近になったことで、最近はSNSへの動画投稿も活発になったと言います。「てのりの」を活用することで、動画をあげる習慣が園全体で培われたようです。
「てのりの」が欠かせない存在へ
コロナがきっかけで始めた「てのりの」。もしコロナがなくなっても「てのりの」は続けていきたいと岩切先生は語ります。
自分のやってきたことを俯瞰して見る機会になるという点で、最近では保育士の振り返りとしても動画を活用しているそうです。
「てのりの」をきっかけに、動画活用が広がり、先生・保護者・子どもたちのつながりがより一層豊かになっているひより保育園でした。
インタビューにご協力いただいた先生方、ありがとうございました!