見出し画像

スライドショー風の動画を投稿!その意外なメリットとは?|田原本町立北幼稚園

奈良県磯城郡にある田原本町立北幼稚園の金井文子園長に、動画配信アプリを使い始めたきっかけ、スライドショー風動画のメリット、投稿後の変化などをお伺いしました。

新型コロナウイルス感染症(オミクロン株)の流行を受けて、町内すべての園では2021年度3学期中の保護者参観の中止が決定。参観に代わる方法に頭を悩ませていた金井園長の目に留まったのが、パステルIT新聞に掲載されていた無料・動画配信アプリ「てのりの」でした。

保護者への告知・導入までの流れ

年長組・劇遊び「西遊記」

年度末に行われる「劇遊び」「合奏」は、園児たちが1年かけて学んだ集大成を披露する大切な機会。

保護者の参観はできないとしても「いち早くその姿を見てほしい」と考えた金井園長は、従来の方法であるDVDの回覧と並行して「てのりの」を導入。職員・PTAの賛同を得て「動画配信」という新しい取り組みをスタートさせました。

まず保護者の同意を得るため、「てのりの」公式HPにある同意書をもとに補足を追記した園オリジナルのプリントを作成。保護者へ配布しました。

保護者への「てのりの」ご案内方法について
テンプレート文書を用意しましたので、以下からダウンロードしてお使いください。テンプレートの中で、施設コードを入力するテキストボックスがありますので、書き換えて印刷・配布をしてください。
保護者向けマニュアル(Word)

てのりの公式:保護者へのご案内方法について

時間のかかるDVDの回覧・閲覧に比べて「『てのりの』はスマートフォンで手軽に見られるうえに、テロップが入るなどの編集がされていて分かりやすい」と保護者のクチコミが広がったことから、ほぼすべての家庭で導入いただける結果になりました。

同園では週1回程度、保護者提出の同意書と照らし合わせて該当のないユーザーは削除するなどの管理を徹底。

同意書の提出がない保護者には、一人ひとりに声掛けをして改めて提出をお願いするなど、細やかにコミュニケーションを取りながら「アプリ使用に賛同した保護者のみが閲覧」できる環境づくりを行いました。

2022年度は新たな施設コードを発行し、年度ごとの同意書提出を保護者にお願いする予定だといいます。

動画配信の準備・流れ

年長組・合奏

次に「いかに園で動画配信の準備をしたか」という、動画配信の準備・流れについて紹介します。

2月に行われる園の最終イベントの動画配信に向けて、まずは職員だけが見られる職員用の施設コードを発行。

そこに過去動画などをテスト的にアップし、見え方などを確認するなど、本番の動画配信に向けて入念な準備を行いました。

その動画公開の流れは現在も継続中です。まずは金井園長が動画編集を行い(使用ソフト:iMovie・PowerDirector)職員用の施設コードにアップした後、クラス担任が見え方を確認。「園児が均等に映っているか」「園児の良さが光るシーンであるかどうか」などの最終チェックを経てから、クラスごとの施設コードに動画をアップしています。

スライドショー風の動画について

年中・年長組 レンゲ摘み(スライドショー風動画)

同園の特徴は、1枚1枚の写真を繋いだ「まるでスライドショー」のような動画を投稿していること。

園外保育などの日常に近い行事はこのスライドショー風の動画を配信し、クラス全員で取り組む劇などの大きなイベントは通常の動画を投稿するなど、2種類の動画を投稿しています。

スライドショー風動画のメリット

  1. クラスすべての園児が映っているかどうかの確認がしやすい

  2. 作成が手軽なため、行事の翌日にアップが可能

  3. 撮影者の負担が少ない(保育が手薄にならない)

写真の場合、「クラスすべての園児が漏れなく映っているかどうか」の確認がしやすいため、スピーディーに動画のアップが可能。園児・保護者にとっても話題性が高い、翌日のタイミングで配信ができます。

また写真撮影は、動画に比べて「撮影にかかりきりにならない」点でも、職員の負担が軽いといえます。

動画配信アプリ「てのりの」導入後の変化

「てのりの」導入後の保護者と園児、職員の変化について紹介します。

保護者・園児の変化

年中組・劇遊び「こびとのくつや」

「てのりの」導入によって各家庭で園動画を見る習慣が生まれ、そのことが親子で園のことを話すきっかけになっているといいます。

保護者にとって「子どもから伝え聞くだけでは想像しにくかったこと」が、動画を通して明らかになったことも、大きな変化といえるでしょう。

年少クラスには15名が在籍していますが、登録者は20名。劇遊び・練習風景合わせての再生回数は、136回にのぼりました。祖父母などの家族が登録していることに加え、繰り返し見られていることがこの数字からわかります。

職員の変化

「職員から保護者の方へ、園児が楽しんでいる様子を伝えても、言葉ではなかなか伝わらないことがありました。しかし、劇遊びなどの動画配信をしたことで『うちの子、あんなふうに楽しんでいたんですね』という保護者の声が複数園に寄せられました」

金井園長は「保護者に伝わる手段として、日常が見える動画の効果は大きい」と実感したエピソードだと振り返ります。

「職員同士が動画を確認し合うことは、保育の勉強にもなります。担任・担当するクラスだけでなく他のクラスの様子を見ることで、より適切な声掛けや保育方法などを学ぶ機会になるからです。実際『てのりの』導入後、職員とともに保育の質を高める方法について話し合うことが増えました。初めてクラスを持つ職員が悩みを抱え込んでしまう前に、気軽に相談できるツールの1つになればとも思っています」

無料だから公立園で活用できる

金井文子園長先生

「てのりの」に利用料はかかりません。そのため公立園にとっても利用しやすいというメリットがあります。(※「てのりの」の収入源はアプリ内に表示される広告です)

「現在、田原本町立北幼稚園が町内にある4つの園に先んじて導入をしています。園長会では『てのりの』の使用感・保護者からの声などについて情報共有を行っています」と金井園長。

今後の「てのりの」活用方法について

年少組・合奏

「また『見聞きしたい箇所を繰り返し視聴できる』という動画の特徴は、保護者の聞き逃しを防ぐことにも繋がります。そのため、今後は入園説明会・保育準備など保護者への諸連絡への活用を考えています」と今後の展望についても語っていただきました。

-------------------

田原本町立北幼稚園

田原本町立北幼稚園

自然豊かな『唐古・鍵遺跡史跡公園』南部に位置する同園。また県下一広い砂場があることが特色の1つ。「豊かな心と健やかな体の子どもを育てる」という教育目標のもと、3クラス計46人の園児がのびのび過ごしています。

>>てのりのダウンロードはこちら(無料)<<