模合に戻る
『模合(もあい)』という互助制度みたいなのが沖縄にはあります。いろんなやり方があるけれど、個々人が積立をして、予定や行事などでまとまったお金が必要になるような月に貰うというやり方。何年も積み立ててみんなで旅行に行くとか、大口のやり方。聞いてもあまりよくわからないんだけれど『利子がつく』というやり方。人数も友達どうしとかの少人数からクラス単位ぐらいまで、さまざまです。義父も義母もやっているし、かけもちもしているみたい。
私は島に来た当初から模合に参加していたのですが、昨年の春、コロナで休業になったこともあり、一旦おやすみをしていました。先月、一周したからまたあたらしく始めるよ、参加する?と連絡が来たので今月から再開しました。
タンスにでも銀行にでも貯金しておけばお金はもちろん貯まります。模合に参加するということは、集まりの場が居酒屋やカフェならその座代もかかるので、みみっちいことを言えば金額的にはマイナスになります。だけど、おやすみしていた間、模合はお金だけじゃないっていうことをあらためて実感しました。
参加しているメンバーの転機にも立ち会うし、家族のお祝い事にも関われる。助けが必要なら手を貸すし、また助けてもらうことも多いのです。
メンバーのうち、私ひとりがいわゆるナイチャーなのだけど(いまとなってはそんなこと思ってる人もいないだろうけど)気を遣わずにあたたかく迎えてくれる人たちです。
友達か?と言ったらそうではないのかもしれない。でも、それでいいじゃないか、と思う。
10年以上暮らしていても、私がまだ知らずにいる島のことを教えてもらうこともしょっちゅう。みんな情報通だから回覧板よんでるみたいです。コロナになってから、実際に集まれるのは年にほんの数回。それでも、顔を見れること、近況を笑って話すこと。みんな『どうにかこうにか』でものすごい余裕っていうわけではないんだけど、それでも成人祝いだ、合格祝いだ、入学祝いだとちょっとずつ気持ちのやりとりをしながら、懐かしい話をしながら、それでも前を向いていく仲間です。
また戻れてよかった。昨日、今月の番の子に久しぶりに会いましたが、子どもがぐんぐん大きくなっていてびっくり。そうかあ、そうだよ。こんなふうに、べったり一緒にいなくても思いあえる場があるってありがたいことだなと、あらためて思いました。そうそう、夫との結婚式にも出てくれた人たちです。こうして夫婦仲良くいられるのは彼女たちの応援のおかげもあると思います。