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お寺が居場所

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コンビニより数の多いお寺。社会的リソースとして考えると、地域においてとても大きな役割が果たせる場です。多くの人たちにとってのサード・プレイス、居場所としてのお寺についてつらつら。
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2021年3月の記事一覧

寺カフェで集い語り合う 「墓友」というつながり

(*この原稿は、毎日新聞WEB「医療プレミア」で筆者が連載する「百年人生を生きる」2019年2月6日公開の記事です) 家族関係が大きく変わる中で、私たちが迎えた多死時代。少子化で後継ぎがいない、地方から都市に出てきたので菩提寺(ぼだいじ)がないといった事情を背景に、従来の「家墓」「先祖代々墓」とは異なる墓を選ぶ人が増えている。墓石を使わない「樹木葬墓地」や、都会で次々と販売されている納骨堂だ。「家」に縛られず、最後に眠る場所を自分が選ぶ時代になった。その選択が新たな「つなが

僧侶交え死を語る 滋賀県が第1回死生懇話会

※文化時報2021年3月11日号の掲載記事です。  生と死について考えるきっかけを作ろうと、滋賀県は6日、「第1回死生懇話会」をオンラインで開催した。浄土真宗本願寺派僧侶で龍谷大学農学部の打本弘祐准教授ら委員6人が、それぞれの立場から意見を出し、三日月大造知事らと語り合った。  誰もが避けられない死と向き合うことで、限りある生を豊かに生きるための施策を探るのが目的。価値観の押し付けや一定の結論を出すことはせず、自由に語り合うことで、県民らに死生観を深めてもらう。死を真正面