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なぜか空手道選手だけ貧血が多い件

私は空手道を9歳から習っています(現在中年おっさん)。

高校生の頃には貧血の症状に悩まされた経験があります。

日々の厳しい練習を乗り越えるためには、健康管理が何よりも重要だと実感していました。
でも貧血・・・なぜに?

高校を卒業して、空手から離れていた期間は、貧血を指摘されることはありませんでした。

そして、3年前からマスターズ(40歳以上の大会)空手道競技に復帰。

また貧血・・・・なぜに?

今回紹介する論文は、その疑問に答える事ができる内容です。

今回は、空手選手における貧血の発生率について、実際のデータをもとに紹介したいと思います。

近年の調査により、高校の空手選手に多くの貧血症例が見つかり、他の競技の選手に比べても特に高いことがわかっています。

どのような原因が背景にあるのか、またどのように対策できるのか、詳しく見ていきましょう。



空手選手の貧血発生率とその影響

研究では、高校空手選手のうち30.8%が貧血状態であることが明らかにされました。

それに対し、他の競技の選手(160名)で貧血を示したのはたった1名(0.6%)のみでした。

空手特有の動作が足底血管を繰り返し圧迫し、溶血を引き起こす原因となっている可能性が高いと考えられています。

さらに、空手選手の平均ヘモグロビン(Hb)値は13.0g/dLで、他競技選手の平均Hb値(14.5~15.4g/dL)と比べて明らかに低く、このことが疲労感や持久力の低下につながっていると考えられます。


対策:空手選手が貧血を予防するためにできること

空手の練習において貧血予防が求められる背景から、いくつかの対策が提案されています。

  • 練習メニューの見直し:早朝の練習は足底血管が圧迫されるリスクが高まるため、負荷の少ない時間帯に変更する。

  • 適切な栄養指導:鉄分やビタミンB群など、貧血を予防する栄養素を日常の食事から積極的に摂取する。

  • 床材の工夫:足底への衝撃を緩和する床材の使用で、溶血リスクを減らす。→これはマットで対策可能。マットがない道場は・・・


まとめ:空手選手の健康維持とパフォーマンス向上のために

空手選手における貧血の発生は、健康やパフォーマンスに直接的な影響を及ぼします。

貧血の予防や改善に向けて、練習内容や栄養管理が欠かせません。
健康的に競技生活を続けるためにも、まずは健診などのデータを参考にして日常的なケアを大切にしてください。


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