大学病院で検査の日、ぐったりだった。予約があっても、かなりの待ち時間。本当に具合が悪い人は大変だ。しかも検査をするのにあちこち移動する。その度に待つ。1日掛り。結果は数日後。検査項目が多いほど不安になる。本人はどのような思いでいたのか。それでもそのまま検査入院になった。
肺に水が溜まっている、全身検査した方が良いと連休の後に検査の予約をした。日に日に息苦しさが増して、予約の日が待てずに連休中毎日休日当番の先生に診てもらう。検査をしないとわからないので応急処置しかできない、本人はやはり苦しいと通うの繰り返し。検査は早まる事は無かった。
夏に軽い咳と微熱があり、風邪かな?から始まった。元々病院には行かずの人で、胃の不快もあり市販薬で済ませていた。それでも普通に食事をし、普段通りに見えた。1ヶ月くらい経って家の階段を昇るのに息切れする。病院嫌いの人が内科に受診して大学病院を紹介して頂き検査をする事になった。
1年が過ぎた頃主人はここ2、3年仕事が忙しかった。朝帰りも多くなり、あまり好きでないお酒を飲む席が多くなった。そんな時間も彼にとっては苦ではなく新鮮な時間が増え、体はきつそうだったが楽しそうに見えた。私はその頃家族に合わせると睡眠時間が3時間未満、各自で体の管理は各自でだった。
義父は8月に亡くなったので新盆の後、翌年の三回忌までは少し落ち着いてきて、法要の時の住職のお話に法事の1、3、7、13回忌と年数の置き方にも意味があり、人がなくなり家族や知人が故人との想いをその年数の感覚で気持ちを落ち着かせていくそうです。法要は49年目の50回忌まで。私は何歳?
新盆の提灯は白い。葬儀屋さんがつけてくれた。私はお盆に詳しくなかったが、義母は良く知っていたので、張り切っていた。一昔前はお供えは本物の胡瓜と茄子で牛さんとお馬さんを作ったが、今は可愛いものが売っている。1つ1つ購入しなくてもセットで売っている。体験してみると意味があって面白い。
亡くなった人の初めてのお盆、新盆。49日前にお盆の時期が来たら翌年が新盆。地域によっては月も違う。義母の田舎では1つの行事として親戚を集め、1人1人の食事もお盆に載ったもの、仏壇周りの飾りも提灯も豪華なと聞く。私は小さい頃祖父の家に住職が訪問しお経を唱えていた記憶しかない。
少し手続き等が落ち着いた頃、1周忌法要の連絡があった。日時、人数、会場、お塔婆の申し込み等。当日はお位牌と写真、お墓参りの用意、お供え物、御布施。御位牌は魂が入っていること、お骨から御位牌に移す魂入れという儀式があること、御布施を住職に渡すタイミングがあること、知らなかった。
銀行等の相続手続きは窓口が別物でした。1つは普通の窓口から専用電話でやり取り。1つは電話対応で郵送手続き。いずれも時間は要しますし、1回では終わりません。本人でないという、大変さを感じました。考え方で義父の事に関わる時間があったことで偲ぶ時間なのかなと感じられました。
相続手続きで名義変更等で、相続分割協議書が必要になる場面がある。誰が相続するかの証明で、いくつもの機関の提出が必要な人には、法務局が出してくれる法定相続情報書の写しが便利となる。そうとは知らずに、この数年後に経験した相続手続きの際に法務局で知ったことだった。ググれば良かった!
戸籍謄本の筆頭の名前は義父でした。亡くなると除籍と記載されていて、あまり戸籍謄本をじっくり見たことが無かったので勉強になった。それから、たまに家族の手続き上で「戸籍の筆頭者」という形で義父の名前が登場する。何だかほっこりする。義父の笑顔と声が思い出される。天国で元気にしてますか?
実家は1年で売却成立。素人なので精算時は緊張しましたが、不動産売却の仕組みがわかり良い経験になりました。土地の登記簿に新たな名前が載るのだなと思いました。45年住んでいた家を義母はどう思うのか。暫くは寂しいと言っていました。新たに家を建てた様子を1年後に車で通り母に見せました。
不動産田舎だが、それなりの大きさだったので義母は期待していたが、土地の形が綺麗で無かったので売却に影響が出ました。確かに綺麗な形の方が良いですよね。最近広告で土地の売り方にコツがあると見たことあります。古い謄本で測量し直したり、1つ1つに時間と手間が掛かると実感しました。
実家の不動産売却は窓口を一つに絞る専任媒介契約にした。当時は引っ越しの片付けも義父の事、お墓や法事の事等含めて同時進行。見積もりは3件依頼、あまり差がなかったので、大手の会社にお願いした。45年あまりメンテナンスしなかった家は数字が付かないが、勝手に解体しない方がいいそうだ。
税金の怖さを感じた。税務署は容赦ない。どんな理由があるとは言え、もわかる。知り合いの司法書士の先生に何で住民票を直ぐに移したの、と言われた。実際、義父がこんなに早く亡くなると思わなかったし、土地を売却する時には義父の名前で不動産契約したし、今となっては不運と思うしかない。
1つ、苦い経験。義母の事だが、順番が1つでこんなに変わるのか。義父が倒れて、義母と障害のある義妹の生活の為同居、実家が空き家になり義父が急変亡くなり、家、土地を義母が相続し売却した。家を出て相続までたった3ヶ月。45年夫婦で一緒に暮らした家の相続は3000万控除が適用しない事に。