Googleディスカバーの跳ねる傾向を分析した【SEO】
※注意:本記事は2024年10月に執筆しています
皆さんこんにちは。
テニスの話題を書こうと思っていたのですが、思ったよりSEO関連で良い話題が出てきたので書いてみます。
今回はタイトルにもある通り、Googleディスカバーの傾向分析になります。結構ブラックボックスなところも多いので参考になるかもしれません。
あくまで個人の見解ですので、ご了承ください。
Googleディスカバーとは
おそらく、SEOに携わっている方であれば必ず目を通している内容化と思いますが、一応簡単にご説明します。
Google公式によると…
上だけだとなんのこっちゃ、という感じだと思うのですが、実際の画面を見ると、「あ、見たことある」となるかもしれません。
上記のような形で、Google検索の検索窓の下部にGoogleから「このページがあなたにはオススメ!」とサジェストしてくれる、という機能です。
このGoogleディスカバー、実は意外と利用者が多く、サイトによっては数万~数百万のクリックを稼いでいる場合もあります。
僕もSEOコンサルタント時代には、月間数十万程度、Googleディスカバー経由での流入があるサイトを担当していたこともありました。
SEO観点で重要な3つのポイント
さて、そんなポテンシャルを秘めたGoogleディスカバーですが、SEO観点で重要なポイントが3つあります。
あくまでGoogle検索機能の一部である
ユーザーの興味関心やコンテンツの種類の変化、Googleアルゴリズムのアップデートで表示やクリックが不安定になる可能性がある
やらなければならないのは1つだけで、「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」を続けること
つまり、不確実性が通常の検索結果より高く、かつどう決めているかがブラックボックスである、ということなのです。
なので、多くのSEOコンサルタントや担当者の共通見解としては、
Googleディスカバーに流入を頼りすぎるのはよくない
です。
SEOをするならば、あくまで検索結果経由を主軸に、ということですね。
参考として、ミエルカさんの動画を貼っておきます。
昨年のものではありますが、上記の頼りすぎは避けた方がよい、という内容が言及されています。
頼りすぎない方がいい、とはいえ
実は私の現職で担当しているサイトも、Googleディスカバー経由の流入がかなり多いわけです。
みんな、ある時は上がったりある時は下がったり、一喜一憂、まさにGoogleの掌の上で転がされている状態。
何とかならんものか?と思い、いろいろなデータを漁ってみた、僕の解釈をお伝えします。
※繰り返しになりますが、あくまで個人の見解ですので悪しからず…
Googleディスカバー表示までの流れ
このあと見えてきたポイントをいくつか紹介しますが、その前に前提となる考え方、僕の解釈です。
Googleディスカバーはあくまで検索機能の一部なわけですから、インデックスされることが前提になっています。
そして検索のアルゴリズムと多くの部分を共有しているのであれば、検索のランキングを前提にディスカバー表示の決定が為されていても不思議ではありません。
実際のところは不明ですが(またリークしないかな、、)、大きくは3ステップ。
ユーザーに表示する話題の決定
表示するページの決定(ここで検索アルゴリズムが適用)
ディスカバー表示
そんな流れなのではないかと考えています。
実際、ページ公開からディスカバー表示に至るまでややラグがあると感じるメンバーが僕の職場内では多い印象でした。
これを前提に、少しわかってきた傾向を4点、ご紹介します。
Googleディスカバー表示の4つの傾向
①サイテーション
サイテーションは、文字情報での言及のことを指します。
言及される場所は、SNSでもサイト上でも、Web上であればどこでも良いとされています。
実は、Googleはこのサイテーションを無視せず、そのクエリにマッチする表示内容を検討するに際し参考にしており、特にMEOやローカルSEOには影響するとされています。
そしてこのサイテーション、Googleディスカバー表示にも影響がありそうということが分かったのがポイントです。
上記二つのグラフを見ると一目瞭然ですが、Googleディスカバーで跳ねた記事は、総じて検索以外のチャネルからの流入が多い傾向にありました。
とあるページが出て、そのページの内容でXが盛り上がりSNS経由で流入、また続報的なページが出て、再度盛り上がり…というループが分かりやすい例かと思います。
裏を返せば、以下にSNSやメールなどの他チャネルを用いて集客し、話題を作れるか、がポイントになってきているのかもしれませんね。
※個人的にAI OverviewやGemini、Perplexityのような検索AIが出てきている中で生き残るコンテンツは、話題を作れるほどの速報性とオリジナリティなのだと思っていたりしますが、それはまた別の機会に
②キーワード
今のGoogleのアルゴリズムは記事の内容、その独自性を重要視しており、「キーワードをちゃんと入れましょう」という話はもはや過去のSEOであるとする見方も出ているくらいですが、それでもキーワードは重要です。
ここでのポイントは、取りたいと考えたキーワードをちゃんと入れること、になります。
Googleディスカバーで跳ねたページのサンプル調査では、全数60ページに対し46ページ、76.7%が、ページタイトルにメイン流入キーワードを含有していました。
SEO的には、タイトルタグにキーワードを入れるという話は当たり前に言われていることですが、Googleディスカバー流入についても同様のことが言えそうです。
※「でも、23.3%のページはタイトルにキーワードがなくても跳ねるんですよね?」と思った方…おっしゃる通りです。④の内部リンクの項で説明します。
③タイトル
先ほど、タイトルにキーワードをちゃんと入れることが重要である、という話をしましたが、そのキーワードを入れる位置、というのも重要なことが傾向からわかりました。
SEO的には、タイトルの先頭に取りたいキーワードを寄せましょう、という話は通説となっていますが、Googleディスカバーにも同じ傾向があるのかな?と思い確認したデータをまとめたのが以下の表です。
タイトルの前半部分(全体の長さに対し半分の位置まで)にキーワードが入っているページは34ページで、サンプル全体の56.7%、キーワード入りの記事に限れば73.9%でした。
つまり、タイトルにキーワードを入れるならば通常のSEO対策と同様に前半に入れた方が、Googleディスカバーでの表示・流入にもプラスに働く可能性が高い、ということです。
考えてみれば結構当たり前のことで、検索結果にしろGoogleディスカバーにしろ、ユーザーはまずページのタイトルの前半部分から見ます。
象徴的なキーワードが前にないとユーザーは「これは何の記事なんだろうか…」と混乱してしまう可能性がありますよね。
④内部リンク
②のキーワードの項でサンプルである60ページのうち23.3%はキーワードをタイトルに入れていなかったけれどもGoogleディスカバーで跳ねていました。
このページ群の大半をしめていたのが特定のテーマで過去ページをまとめて紹介する、いわゆるまとめ記事でした。
まとめ記事はどちらかというと既存のユーザーに向け内部回遊を促す目的が強く、特にキーワードを設定することなく「過去ページのまとめ」というようなタイトルを設定していました。
なんで跳ねるんだろう?と思ったところで、Google公式の記述に戻ると、以下のような内容が掲載されています。
この「興味や関心をふまえた」「ストーリーをうまく伝える」が重要なのだと考えています。
つまり、そのページに関連度が高いページへの内部リンクが複数設置されていることで、Googleはそのページの主たる話題やユーザーに伝えたい内容を理解しやすくなる、ということなのだと解釈しました。
まとめ記事が特定のテーマに沿っていくつかのページへの内部リンクを設置していることを鑑みると、割と筋が通ると思っています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
普段からSEOに携わっている皆さまにとっては何のことはない情報であったかもしれません。
僕としては、8月に実施されたアルゴリズムアップデートで、AI Overviewの最適化という流れでサイテーションの注目度を上げているのではないかと感じました。
もし専門家の皆さまが閲覧くださっていたら、ぜひコメント・ご意見頂戴できますと幸いです。
改めて、ここまで読んでくださった皆さま、ありがとうございました!
今後ともSEOに関する調査と情報は発信できればと思っておりますので、何卒よろしくお願いいたします。
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