アスリートにこそ必要なキャリア形成(part1)
今回はタイトルにもある通り、アスリート(成長年代も含む)のキャリア形成について、自身の経験も交えながら考えていこうと思います。
まず、何故アスリートにキャリア形成が必要なのか私の意見を述べてみます。
第一に、その競技において莫大な時間をかけ努力をし、プロになったとしても多くの競技が30代程度でそのプロとしてのキャリアを終えることとなる。
第二にスポーツ選手につきもののケガ。大きなけがをしてしまえば、半ば強制的にプロとしてのキャリアが終了してしまう可能性がある。
最後に、そのスポーツにのみ向き合ってきた人も多く、いざ別の仕事をしようと思ってもスキルや知識がないことがある。
等が挙げられると思います。
私が思うのは、上記のような理由もありアスリートはプロになったとしてもそのキャリアはサラリーマンより短いうえにいつまでも安定しているわけではないということです。
そのため、アスリート(特にプロ選手)にこそキャリア形成は必要なのではないかと思います。
では具体的にどんなことを考えればよいのか。
私が思うアスリートのキャリアにおいて考えるべきシーンは2つあります。
1つは学生時代。
もう1つはプロ引退後です。
まず今回話したいのは学生時代です。
学生時代、つまりプロになる前の時期です。
私は、小中高とテニスを続けていましたが、高3の夏で競技人生を終了としました。
この背景には、これ以上大学で体育会に入ってテニスをするよりも学習やサークル活動を優先したいという気持ちがあったからです。
私は、プロになることのできるような実力はなかったため、早期に決断をすることが出来ました。
しかし、周りを見ても過去に比べると高校卒業後すぐプロになるという選択をする人は減っているようです。
プロを目指している人の高校卒業後の選択肢は
・進学せずプロになったり育成として実践の場に出る。
・日本の大学に進学→卒業後プロへ
・海外の大学に進学→卒業後プロへ
のようなものになると思います。
現在は、大学に進学する人が増えてきているような気がします。
当然、競技によっては大学に入っている人が世界のトッププレイヤーという競技もあると思います。
しかし、私のやっていたテニスやサッカー等も大学生活をしながらトップ選手というのはほとんど聞いたことがありません。
引退後のことを考えたり、学歴のために大学に進学するのは良いことであるし、一つのパターンであると思います。
ただ、私の考えとしては大学に通いながら練習している人が、プロとして戦っている同年代の選手だと多くの面でプロ活動している方が有利なのではないかと思います。
当然学歴など考えずに済むのならば、多くの人がプロを目指し、プロになりチャレンジするでしょう。
しかし、現実はそうではありません。
現在、世界で活躍中のテニスの錦織圭選手やサッカーの久保建英選手は幼いころから海外へ行き、その競技を極めています。
これも一つのパターンです。
幼いころから海外でやっていける、トッププロを目指せるポテンシャルを見せていたからこその選択肢ですが・・・
結論を先に言ってしまうと、学生時代にどのようなキャリアを歩むかは結局自分次第であると思います。
将来のことも考えて大学に進学するのも、高校卒業後プロになるのも、もっと以前から海外に行きプロを目指すのも結局自分の自由です。
ただ、どんな道を歩んでプロになっても引退は必ず訪れます。
大学に行かなかったことに後悔するかもしれないし、大学に行ったことに後悔するかもしれません。
学生時代に明確なビジョンを持つことは難しいと思います。
私はキャリア形成は安定した道を作ることだけではないと思います。
あえて、プロという不安定ないばらの道に踏み込んでいくのも一つのキャリア形成であると思います。
結局は自分次第ということになってしまいますが、私はプロを本気で目指す人の将来を支える仕組みがもっとあってもよいのではないかと思いました。
いばらの道に踏み込める勇気のある選手のために、スポーツ界のために、スポーツ選手のキャリアを支援できるようになってほしいです。
次回はプロスポーツ選手引退後のキャリアについて考えを述べていきたいと思います。