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Big4は監査法人だから外資系でないというお話
コンサル業界について調べるとBig4という言葉は必ず目にします。そもそもBig4とは何なのでしょうか。ここではBig4に属する企業を紹介しています。就活生もしくはコンサル業界に興味ある方は、ぜひご確認ください。
Big4とは
Big4とはコンサルファームのなかで4つの会社をまとめた総称です。具体的には下記の4社まとめてBig4と呼びます。
デロイト・トウシュウ・トーマツ(デロイト)
プライスウォーターハウスクパークス(PwC)
アーンスト・アンド・ヤング(EY)
KPMG
では、なぜこれら4社がまとめられるのか。実はこれらは超巨大な会計事務所グループです。母体が監査法人であり、コンサルもおこなっているという特徴からまとめられるようになりました。ちなみに、各ファームの従業員数は下記のとおりです。
![](https://assets.st-note.com/img/1702063439545-Bxdur9PijX.png?width=1200)
上位4社と思っている人もいるのですが、母体が監査法人ということは覚えておきましょう。ただし、企業規模としてもトップレベルではあるのでそう認識しても大きな問題はなさそうですが(アクセンチュアの方が売上高・従業員数が大きいので厳密に上位4つというわけではないのです)。
しかし、これらは世界の四大監査法人ではあります。ですので、コンサル業界でのトップではなく会計の世界でのトップなのですね。
さた、ここで本題、Big4は外資系ファームではありません。
イメージ的に外資系っぽさがすごいですよね。私も勘違いしていました。外資系の厳密な定義はありますが、大切なのは海外からの出資が3分の1以上を超えているかどうかです。そして、日本においてはグローバルファーム(本部)と資本関係にないため外資系には該当しないのです。
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「じゃあ日本にある会社は何なの?」
結論、ブランド名を借りていると思ってください。日本にあるBig4は本部から社名を借りて日本独自の経営をおこなっている、このように考えておきましょう。ただし、全く関係ないわけではなく社名を借りることによる料金は払っていますし、本部から情報をもらうこともあります。
少し分かりにくいと感じた方は「監査法人は外部から出資を受けることができない」といった法律を知ると良いかもしれません。監査法人はクライアントを監査(法令や社内規定の遵守、および有効性を評価・報告すること)するものですが、出資を受けると癒着や忖度が生まれて悪いところを指摘できなくなってしまうかもしれません。ですので、外資系(=外国からの出資が3分の1以上)&監査法人はそもそも無理なのです。
-【補足】Big5について
「あれ、アクセンチュアが入っていない」と感じた方もいるのではないでしょうか。知名度の高さからアクセンチュアをBig4と勘違いしている人が少なくありません。
実はアクセンチュアはBig4ではなくBig5になると入ってきます。売上高でみるとアクセンチュアがBig4を大きく上回っているので混乱しやすいですね。
BIG4の売上(監査含む)と比較してみたらアクセンチュアの凄まじさがよく分かったヨ…
— 最強のコンサルになるカバ🦛 (@strong_kaba) January 24, 2023
▹デロイト(2021年5月期)
2,739億
▹EY(2022年6月期)
1,736億円
▹PwC(2022年6月期)
2,279億円
▹KPMG(2021年6月期)
1,659億円
▹accenture(2022年8月期)
5,553億円 https://t.co/5OzIO6pJz2 pic.twitter.com/ZpsBuzDjA1
Big4の変遷とエンロン事件
実は、大手コンサルファームは合併・買収などが頻繁に繰り返されて今に至っています。それが分かる図が下記のものです。
![](https://assets.st-note.com/img/1702065779010-3ZBLFD3i0v.png?width=1200)
このようにコンサルファームって変遷がすごいです。Big4の中だと特にPwCが複雑ですね。現在のPwCはKPMGを買収して現在まで続いていますが、一番初めのPwC母体はIBMになっています。そして、KPMGは一度流れが切れた後にコンサルティング部門を立ち上げと、、、、複雑すぎます。
(ここから少し歴史の話が長く続きます。興味のない方は飛ばしてください)
ちなみに図中にあるエンロン事件とは、アメリカの超大手エネルギー会社であったエンロンが起こした巨額不正会計事件です。そして、監査を担当していたのがアーサー・アンダンセンでした。
当時は会計事務所がコンサルティング業務をおこなっても問題ありませんでした。しかし、アーサー・アンダーセンは数々の違法プロジェクトや粉飾決算に加担しており、多額のコンサルティング報酬を受け取っていました。
このことから、監査法人は客観的でなければいけないよねってことで、アメリカでSOX法が制定され、監査法人が監査先にコンサルティングすることが禁止されます。この影響を受け、日本でも金融商品取引法で禁止されました。
これを受け、各社はコンサルティング部門の独立化もしくは売却・解体へと舵を切っていきます。このことから一時的には監査法人とコンサルは関係なく進んでいたのですが、リーマンショック後に再度コンサル業務に力を入れるようになります。しかし、SOX法によって監査法人はコンサルティングをおこなえません。そこで、コンサルティング会社の新設後に多数の買収・併合をおこなっていき現在に至る。これがBig4の歴史です。
外資系じゃないから何?
Big4は外資系ではなかったです。では、何が問題なのでしょうか。
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9割の人は影響ないと思います。あるとしたら友人や合コンで外資系勤務と言えなくなることぐらいですかね。外資系というとモテるそうですし。
社風・文化も調べた限りでは日系大手ではなく外資系のほうが色濃く出てそうです。修羅道を目指している就活生・転職者は安心して修羅の門を叩いていきましょう。
この記事をどのような方がお読みになっているか分かりませんが、Big4が外資系じゃないってことが伝われば幸いです。長い文章を最後までお読みいただきありがとうございました。