記事一覧
新しい言葉で語るために
最近、コンピュータ関連の文章でも何十年か前の論文や本を読むことが多く、「振り返る」ということについて思うことがあります。
下書きをなにげなく見ていたら、そういえばこの記事書き途中のまま放置していたなと、読んでみると途中まではまあ読めるけど、そのあとはもう書く気がわかない。このまま公開して供養することにします。南無阿弥陀仏。
2018年のIT25・50シンポジウムでのアラン・ケイの基調講演を2年
サイバネティクスの周辺についての個人的雑感
現象学者たちとサイバネティクス「サイバネティクス」なるものに興味を持った経緯としては、メルロ=ポンティが『眼と精神』で一章まるごと使ってサイバネティクスを批判しているからでした。長いのですが引用します。
世界を名目的に定義すれば、世界とは私たちの操作の対象Xである、となろうが、そのように語ることは、科学者の認識のあり方を絶対視することであり、それはまるで、かつて存在し、また現に存在しているすべて
アレグザンダーとソフトウェアにおけるデザインパターンについての覚書
難波和彦氏のアレグザンダーに関する批評を読んで、いろいろ思うところがあった。これはアレグザンダーの方法や業績を概観できる素晴らしい批評なので一読することをお勧めしたい。
断っておきたいが、ぼくはアレグザンダーを詳しく読み込んだわけではないため、以下の記述はただの雑感である(と、いちおう予防線を張っておく)。
構造はどこにあるのか建築や都市は人間がつくるものである。この意味で建築や都市は思考が現
思い出 in my head
再結成と無関係に無性に聴きたくなって、NUMBER GIRLを聴いている。
あの攻撃的な声を聴くと、NUMBER GIRLを紹介してくれた友人のことを思い出す。そのときぼくは19歳で、やる気の欠片もない浪人生だった。
高校生のころに太宰治教に入信していたぼくは、どこかで完全にぽっかり穴が空いた。眠れない日々にひたすら小説を読んでは人生の真実への怒りに打ち震えていたのだが、完全に虚無になってしま
有機的な機械とその監視員 - 菅亮平 Cube with Eye
友人の菅亮平が国分寺switch pointで展示をやるのでいってきた。
菅が国内で展示するのは2年ぶりとのこと。二年前には資生堂ギャラリーで展示している。リンクは二年前の展示である。
美術文脈で「ホワイトキューブ」といえば、美術館やギャラリーなどの展示スペースを指す。彼は長いこと何も飾られていないホワイトキューブを題材にした平面や映像を制作していて、今回もホワイトキューブネタなのだけど、いまま
依存性逆転の原則の話題に関連して
Clean Architecture 読書会に参加して、依存性逆転の原則(Dependency Inversion Principle)の話題になりました。
この読書会を受けて、以下2つのブログとtwitterでのやりとりがありました。
上記2つのブログで、「モジュールの安定度」と「上下(というかレイヤ)」という点が気になりました。以下自分なりの考察を書いてみます。
安定度と依存性の逆転につ
アラン・ケイとMVC
MVCについての記事なんてまたかと思われる向きもあるかもしれません。ですが、いままでMVCについての解説記事で、ここに書いたような内容のものを見なかったので(自分が調べ足りないだけかもですが)、書いておこうと思います。この記事は、一番最初のMVCの出発点について確認しておこうという内容です。特に論争的な意図を持った記事ではないですが、マサカリは歓迎します。
Trygve ReenskaugMVC