テニバカ的女子テニスプレイヤー考察(第9回アマンダ・アニシモワ)
なんだかんだで女子テニスプレイヤー考察も9回目となり、とりあえず10回はやれそうな気がしてきましたが、今回とりあげるプレイヤーは期待する10代の女子テニスプレイヤー筆頭のアマンダ・アニシモワをとりあげようと思います。
以前のnoteにもちょこちょこと名前をだしていたので、それだけ有望株なのは薄々わかっているとは思いますが、そこは今回具体的に彼女の何が凄いのかと掘り下げていこうかなと思う。
以前にも少しアニシモワを紹介したときに全てにおいてバランスがとれていて偏った強みがないと言ったわけだが、それは致命的な弱点がないという意味でそれぞれの要素においては標準以上の武器になっている。間違っても器用貧乏ではない。
それでおいて、アニシモワの頭脳を合わせると安定した成績を残せるべくして現在のスタイルに至っている。
パワーヒッターの多い女子テニス界においてパワーがありながらもそれに頼らないという考え方によってポイント効率重視のストロークを打つ。つまり強引なウィナー狙いが少ない。即ちミスをしないストロークを意識していると言える。それでいながら守る意識が強いというわけでなく、しっかりとベースライン深くにコントロールすべく意識をし、フォア、バック共にコントロール重視でダウンザラインでの攻めもある。結果としてポイント効率は強引に攻めたり、守り重視よりもはるかに高く、よって勝率を残せるということになる。
アニシモワは全てが標準以上の武器があるからこそ、こういったテニスができる。大概のプレイヤーは突出した長所なり短所があって、それに合わせせたテニススタイルにせざるを得ないわけで、アニシモワは全てのショットを用いてベースライン深くにコントロールし、ダウンザラインで仕掛けて、相手のミスを引き出すテニスをする。その段階でウィナーがとれればそれに越したことはないという、そつのないテニスといっていいだろう。
こういったスタイルをみたら、まるでフィジカルに恵まれなかったプレイヤーが努力に努力を重ねて積み上げたように感じるかもしれないが、アニシモワは身長が180センチと大坂なおみと同じ身長でありフィジカルに恵まれている。だからこそ将来の大坂なおみのライバル候補になりうるし、名勝負が生まれるのは時間の問題かもしれない。
そして最後にアニシモワは両親がロシア人なのでロシアにルーツがある。それでいてアメリカ育ちでアメリカ国籍。国籍がロシアなら、ブシャールをおしのけてシャラポワ2世だのネクストシャラポワだの言われていることだろう。
次回予告になりますが、以前女子テニスプレイヤー考察でとりあげたムラデノビッチに最高のコーチであるサーシャ・バインが正式にムラデノビッチのコーチになりました。それによって女子テニスプレイヤー考察でのムラデノビッチで書いてあることが意味がなくなってしまいました。なぜ意味がなくなったのか、今後のムラデノビッチのキャリアを考察しなおすことと致します。