テニバカ的女子テニスプレイヤー考察(第12回アシュリー・バーティー)
なんとか年内に間に合わせないといけない、来年にずれこませてはいけない、今回の2019年WTAの年間最優秀女子テニスプレイヤーであるアシュリー・バーティー。
2019年最も優れた女子テニスプレイヤーだから、特に言うこともなく今後のキャリアも万全なのではという意見もあるかもしれませんが、だったらここでとりあげる必要もないですよね?
なぜ今回アシュリー・バーティーをとりあげるのかというと、それは今後の期待ではなく、寧ろ不安面について言及していくことになります。
2019年、全仏優勝、WTAファイナル優勝の結果、ランキング1位で2019年シーズンを締めくくったバーティー。166という身長でありながら現女子テニス界一のスライスを初めとしたテクニックを持つ技巧派プレイヤー。そして技巧だけにとどまらず、166でありながらもサーブ力は170を超えるレベルにあり、不利なパワー勝負でも簡単には屈しないフィジカルもある。
ただバーティーの不安要素は身長が166しかないということである。これは想像以上に大きな大きなハンデである。166が出せるパワーには限界があり、180以上のパワーにどう頑張ってもパワーでは対抗できない。そこを頑張って対抗しているということは当然歪みが生じる。前回アンドレースクをなぞるといった点はここにある。アンドレースクは170あるが、バーティーは166しかないのである。
テニスという競技は自分が言うまでもなく身長というハンデが一番重くのしかかるものであり、なおかつ女子テニスにおいては、パワーが最重要な要素になる。
アンドレースクにしろ、バーティーにしろこのパワーというハンデを負いながらそれ以外の要素で補って戦ってきているわけだが、テニスという競技を引退まで続けることはパワーというハンデと引退まで付き合わないといけないのである。
来年以降のキャリアで近々の不安要素があり、それはバーティーの右腕が悲鳴をあげないかどうかに尽きる。元々古傷があるのもあり、バーティー自身気を付けているようだが、ダブルスもこなしているのもあり、逆にどこまで持つのやらという見方もできる。あとバーティーは見た目からイメージはつかないが現在まだ23歳である。しかも19歳から1年はテニスを休んではいるが、果たして右腕に溜まるダメージはいかほどのものかは表面化しないと正直わからない。
最後にバーティーに希望することとしてもアンドレースクと丸被りだが、フィジカルコンディションを最優先にポイントディフェンドを最悪は捨てる考えをもつべきである。ひとたび無理をして右腕を痛めたら、簡単に1年以上の離脱が待っている。グランドスラム以外は無理をせず、右腕のダメージ具合と相談しながらツアーを戦う選択を2019年同様続けていくべきである。
次回予告としては特に現在とりあげるプレイヤーがないので2020年シーズンとりあげるべきタイミングだと思ったときに予告を入れようと思っています。