テニバカ的女子テニスプレイヤー考察(第7回スローン・スティーブンス)
初めに第7回と中途半端ではございますが、一旦今回を持ちましてテニバカの女子テニスプレイヤー考察を終了したいと思います。
その理由と致しましては、テニスの2019年シーズンが2019年年明けから始まるので、今の自分の更新状況を考えますと、第8回の次回予告をしたところで2019年シーズンにずれ込む可能性が濃厚ということが分かってしまったからです。
とはいえ完全に女子テニスプレイヤー考察を辞めるわけではなくて、シーズン中に取り上げるべきプレイヤーが出てくるのであれば、予告を入れて第8回から再開することをここに約束します。
もはや前置きが長くなってしまうのはテニバカ恒例となってしまいましたが、本題のスローン・スティーブンスの考察に参りたいと思います。
本来期待値順と考えればスビトリナと同等かそれ以上と見積もっていいわけなのですが、なぜ第7回に急に思いついたように取り上げるのか。
それはスティーブンスのプレースタイルと本人の発言によるものなのですが、まずはスティーブンスの発言で気になったことがあります。
スティーブンスは自身がセレナのように長くプレーするつもりがないということ。長期離脱時にはアメリカのテニスチャンネルでマイクをもってインタビュアーもやっていたが、本職さながらで今すぐ引退してもセカンドキャリアは、テニス番組のアシスタントになれてしまうくらい達者すぎてびっくりしたのを覚えている。スティーブンスはテニスが人生でなく、テニスはテニス、人生は人生というタイプなのだろう。2019年の3月で26歳になることを考えるとあと4年でどこまで実績を積み上げられるのか。
もう一つはスティーブンスのプレースタイルによるところなのだが、正直自分はこっちのほうがウエイトが大きく占めていると思う。それはスティーブンスの守備的スタイルによるところなのだが、他の守備的プレイヤーに比べて圧倒的に「センターセオリー」という戦術を好んで使うことである。
このセンターセオリー、読んで字のごとく「コートの真ん中にひたすらボールを打つ」戦略である。まるでアマチュアの戦略のようだが、実際アマチュアの戦略である。なにせ攻めるでもなく守るでもなく保留の戦略である。甘いボールではない為、相手もここから攻めるとなるとミスをするリスクが付きまとう。かといって主導権をむざむざ渡してくれるわけで、この主導権を利用しない手はないのも確か。攻撃的でミスの多いプレイヤー相手にはこれ以上効果的な戦術はないと思う。おまけにやる側はミスのリスクがほぼないに等しくメンタルも消耗しないで済むというメリットが多い。ただし相手に攻められてもフットワークでボールを拾える守備力があってこそ成り立つわけだが、スティーブンスの持ち前の守備力をもってしてしまえばたやすいこととなる。
スティーブンスと同様期待されている同世代のマディソン・キーズはスティーブンスの戦術に面白いように嵌り勝てなくて相性が最悪といったことになる。
この「センターセオリー」という戦術、世界中のそこかしこにあるテニスコートで行われるテニスの試合で初心者どうしの試合で見られるため、プロであるスティーブンスが多用して勝っても当然人気面に影響があるのは避けられない。
考えてみてほしい。安くないお金をだして試合を見に行って、プレイヤーがひたすら真ん中ばっかりボールを打って相手がひたすらミスをしまくる試合を見てお金を出した価値なんてあるのだろうかと。自分にはわからないが面白いと感じる人がいるのかもしれないし、当然チケットを買って損をしたとも思わないのかもしれない。ただ自分にはそのような人は極々少数派のようにしか思えない。だから攻めて良し守って良しではないと人気なんてついてこない。これこそが自分がスティーブンスを今の今まで考察しなかった一番の理由である。
そんなスティーブンスではあったが、第2回のスビトリナで少し触れたようにファイナルの決勝戦でフォアのダウンザラインを軸に攻めだしたのが今後のキャリアを考えていい傾向にあると思っている。2019年以降、スティーブンスが攻める割合を試合の中でどこまで増やしていけるか、これは結果同様スティーブンスの要注目ポイントになると思う。
最後に冒頭でお話をした通り、今回で一旦テニバカの女子テニスプレイヤー考察を休止するわけですが、2019年シーズンも差しせまっているので更新のペースはそう変わらないことを最後に約束して締めの言葉に替えさせていただきたいと思います。まだ年内のnoteがあるのかもしれません。