復活を遂げたベンチッチに拭いきれない不安要素を考察してみる。
最初にこのnoteは「ベンチッチを気絶するまで応援する」ブログ時代の大村あつしさんに捧げる為のテーマになります。書いているうちにあの時代のことが懐かしく思えてきて、そこまで昔のことではないのに記憶が蘇ってきました。
今年得意のライジングを操るフットワークを完全に取り戻し、ドバイを優勝し復活を遂げたベンチッチ。年末にあまり期待していなかったが、この復活劇を見てしまえば上方修正せざる得ないのが正直な感想になる。2015年シーズンのベンチッチが戻ってきたからこそ、2016年シーズンのベンチッチを繰り返してはならない。
ただこの状況でもベンチッチに不安要素が未だあることを指摘してみようと思う。このnoteは後出しじゃんけんにならないよう、今の時期に指摘しておくことが重要だと思うからだ。
さてそのベンチッチの不安要素になるのだが、それは大村あつしさんに既に言ってしまったことになるのだが、イヴァン・ベンチッチというベンチッチの実の父親こそが不安要素である。なにせ2016年シーズン、ベンチッチのオンコートコーチングから退いたにも関わらず、2019年シーズンに入りオンコートコーチングに舞い戻っているのだから。
なぜゆえにベンチッチの実の父親が不安要素なのかと言えば、これは大村あつしさんの女子テニスブログで嫌というほど扱った件である。
2016年シーズンの悪夢は、それこそ大村あつしさんのブログで当時お互い嘆いていたものだが、歴史は繰り返してしまうのかと思わずにはいられないからこそ、このnoteを書いている。あれほどの才能をもつベンチッチのフィジカルを考えずに、とにかく大会にエントリーしまくるということだ。当時も思っていたのだが、大会のスケジューリングはベンチッチ自身ではなく、父親が決めているのではと改めて思う。ベンチッチは調子が良ければ、というより試合をどんどんやりたいタイプなので従っているのではと想像する。だからこそベンチッチの身体の状態をみてブレーキをかけるのはスケジューリングを決める父親がかけるべきなのは当時でも大村さんと議論した覚えがある。
そもそも実の娘の身体のことを考えない父親って本当に実の父親なのか疑いたくもなるのだが、ひとつテニバカがひょっとしたらという仮説が浮かんだので書かせていただこうと思う。
それはウォズニアッキの父親であるピョートル・ウォズニアッキへの対抗心である。ウォズニアッキといえば女子テニス界一試合数をこなす女子テニスプレイヤーであり、そのフィジカルは群をぬいている。ベンチッチの大会のエントリーを考えると、父親が勝手にウォズニアッキに対抗しているとしか思えないのだ。当然だがベンチッチはウォズニアッキ並みのフィジカルはない。ウォズニアッキのフィジカルは先天的な才能に恵まれたものであり、努力では埋められないものである、なぜならその才能を努力で伸ばしたフィジカルを持っているのがウォズニアッキなのだから。うちの娘を世界一と思うのがいいが、それによって娘であるべリンダ・ベンチッチの足を引っ張るようなことはあってはならない。ベンチッチがベストなパフォーマンスで試合ができないのであれば速やかに試合の参加をとりやめるのは至極当たり前のことである。もう1度言いますが、2016年シーズンの悪夢を繰り返してはならない。
ちょっと回りくどくなってしまったが、現在好調を維持するベンチッチなのだが、現在行われているインディアンウェルズ、そしてベンチッチが最も得意とするドバイと似たハードコートであるマイアミ。きっちりトップ10復帰に向けてポイントを稼ぐことは間違いない。ただマイアミの翌週のチャールストンにエントリーをしている。この3つの大会に出るのはわかるのだが、ベンチッチはスイスなのでチャールストンの翌週のスイスはルガーノのクレーの大会にも当然出場することになっている。ベンチッチは未だ自国の大会で優勝したことがないので、苦手のクレーといえどモチベーションは高いに決まっている。ただ現在のインディアンウェルズから考えると4大会連続出場ということになり、ベンチッチの肉体が悲鳴を上げるのは想像に難くない。
となればチャールストンの出場をとりやめるべきだが、果たしてベンチッチの父親はチャールストンをキャンセルする決断ができるかである。ベンチッチはランキングが足りていればチャールストンには出場していた為、チャールストンをキャンセルするということが想像できない。これが不安要素である。ベンチッチがクレーが苦手であるにも関わらず、このチャールストンではベスト4の経験がある相性の悪くない大会でもある。ただこの大会で明らかに出場すべき状態ではないのに強硬出場して、あっさりと初戦敗退した大会でもある。当然マイアミ後の状態を見て判断すべきではあるのだが。
大村さんには全仏終了後のスヘルトーヘンボス、バーミンガム、イーストボーン、ウィンブルドンという無謀にも程があるスケジュールを組むかどうかが心配されるが、それ以前にこのような心配があることをこの時点で指摘しておきたかった。返す返すも後出しじゃんけんはしたくない故の投稿である。正直にいって自分がベンチッチの父親に変われるものなら、無理ないスケジュールを組むのは当然で、なんとしてもヒンギスの母親であるメラニー・モリター、そして出産したヒンギスに頭を下げてコーチ要請をすることが娘であるべリンダ・ベンチッチをヒンギス2世にするのが仕事をすべきだと思わずにはいられない。