2019年女子テニスについて言い足りなかったことを心残らず挙げて見る。
2019年内に上げなきゃいけない記事でしたが、2020年にずれこんでしまい、返す言葉もありませんが本題に入ろうと思います。
まずは今年のフェド杯を制したフランスに伴う、ムラデノビッチについて。
詳しくは改めてのnoteで別記事にしようと思いそこまで詳しく言及しませんが、サーシャコーチから一方的に契約解除されたムラデノビッチの大車輪の活躍によりフェド杯優勝に導いたことについて少しだけ。
このフェド杯決勝前にティームとの恋愛関係に終止符をうったムラデノビッチ。以前に挙げた考察記事どおりテニスに集中さえしてしまえば、例え前週にWTAファイナルを優勝したバーティーのホームであっても大逆転勝利をしてしまうポテンシャルの高さをいかんなく発揮した。それでなくともムラデノビッチはフェド杯に強い。それはムラデノビッチは自分のためにテニスをするより、自分以外の何かのためにテニスをしたほうが圧倒的に集中できるという証明をしたように思う。
次に2019年オフのコーチ人事で気になるところを何名か取り上げる。
まずは2019年アジアシーズン、ジェンキンスコーチを契約解除して父親コーチで最高の結果を出した大坂なおみ。それでもオフシーズンに新コーチを探し、新コーチはウィム・フィセッテと決まった。
フィセッテコーチと言えばデータ分析を駆使するコーチとしての実績を上げることができる。これは頭の良い大坂なおみにとっても好都合である。抽象論になりがちなコーチングでは、心の底から納得はできない、ただ実の父親だからこそ絶妙に成り立っていたわけで長いこと続けるには心持たない。
そもそも大坂なおみの視点で考えると現状ベスト32止まりの全仏とウィンブルドンをなんとかしないといけないわけで、それに足りない技術を補ってくれるコーチが本線だったはず。逆にいえばフィセッテコーチでもクレー、芝が鬼門であり続けることになれば、このまま数年間は状況は変わらないと思う。それくらい今回のコーチの人選は個人的には上手くやったのではないかと思う。
あとなんといっても大坂なおみから一方的に契約解除されたサーシャ・バジンは今度は逆にムラデノビッチに対して一方的に契約解除して、次はどうなるかと思いきや、早々にヤストレムスカに決まった。
これに関しては個人的には上手くいかない可能性が高い。そもそもヤストレムスカはメンタルを全く問題にしていない。ヤストレムスカのメンタルのやばさはグラフやシャラポワとは全くベクトルが違う。
それを物語るのが体のどこも問題がないのにメディカルタイムアウトを使う戦略を取り入れているからだ。こんな自分さえよければ、ルールの中なら何をしてもいいんだという意識をもつヤストレムスカであるから、メンタルの心配をするだけ無駄というかそんなところに問題はない。
となればサーシャコーチのメンタル掌握術がヤストレムスカにもたらすものがあまりになく、このタッグの相性がそもそも良くないということになる。
次は長らくヒッティングパートナのアンドリュー・バトルでやっていたスビトリナだったが(その間モンフィスとお付き合いが始まりながらもコーチは決めず。)ついに2019年オフに引退したばかりのバグダディスコーチを迎えることとなった。プレイヤーとしては感覚派のバグダディス、普通に考えれば理論派とは言い難いわけで、その点でコーチ適正は不明と言わざるを得ない。とはいえアンドリュー・バトルに任せてもどうにもならないので、一応の前進といえるのではないでしょうか。
あと気になるところではハレプはダレン・ケーヒルを再び連れ戻し、そして同じくムグルサもコンチタ・マルチネスを戻すこととなった。今年のムグルサは特にウィンブルドンに注目せざる得ない。
そして2019年ムグルサにウィンブルドン優勝をもたらせたコンチタ・マルチネスと組みながら、結局グランドスラムで結果を残すことができなかったカロリーナ・プリスコバ。なぜ彼女がグランドスラムを優勝できる力がありながら、期待を裏切り続けているのかを次のテニバカ的女子テニスプレイヤー考察でとりあげようと思います。
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