女子シングルスで勝つために必要な能力について
最初に宣言させていただきたいのですが、私テニスバカことテニバカはテニス観戦歴は長いものの、只のテニス素人であることをここに宣言しておきます。
そんな自分ではありますが、毎年グランドスラム4大会を含むWTAツアーを見てきてわかることがあるので、順を追って説明を始めさせていただきます。
いきなり大雑把に分けて女子テニスに必要な4要素をここに並べさせていただきますが、それはパワーでウィナーをとりきる攻撃力。上下左右自在に動けるフットワークでボールを拾いミスなくつなぐ守備力。スライスやループボール、ドロップショットにボレーなどいわゆるラケットワークによる技術力。そしてテニスに限らずどの分野にも必要なメンタルと分けさせていただきます。
そして女子シングルスで年間安定したパフォーマンスを発揮するために必要なものとグランドスラムなど1大会で優勝するための必要なものは別だということを説明させていただきます。
まず年間安定したパフォーマンスを発揮するために必要なものはメンタルと守備力になります。
メンタルはいかなる時でも必要なものなので説明は省くとして、なぜ攻撃力ではなく守備力なのかと言いますと、一年中12カ月テニスは規模の大小問わず行われるので、それこそ年間数十試合にのぼります。となれば当たりはずれの大きい攻撃力では、どうしてもはずれの時に試合をすることがあるわけであてにできません。
したがって、相手のショットを安定して拾える守備力と確実性なストローク力が必要となっていきます。これなくして毎年安定してトップ10にとどまることなどありえません。
となれば1大会で優勝するために必要なものといえばメンタルと攻撃力となります。トーナメントは最低でも5試合からグランドスラムは7試合勝利することが必要となります。当然それだけ参加人数も多いわけで、優勝するためには守備力だけでは心持たないわけであります。その大会で抜きんでた攻撃力で差をつけた者が優勝できる。このような流れになります。
プロ女子テニスプレイヤーが目指すところは大会で優勝を狙いつつ、年間安定した成績を残すべく皆奮闘しているわけですが、その為には攻撃力と守備力の両立が必要なことを述べましたが、果たしてプロ女子テニスプレイヤーは皆両立をするべく努力をしているのでしょうか。
なぜこのような疑問を投げかけたのかと言いますと、現在の女子テニス界で優れた攻撃力や優れた守備力をもったプレイヤーが何人かいますが、優れた能力を持ったばかりに、それに頼り切りで両立しとうと改善がみられないプレイヤーが残念ながら存在していると言わざるを得ません。
優れた攻撃力に頼り切りなプレイヤーを説明しますと、この優れた攻撃力というのはウィナーを奪う力ですが、当然ミスをするリスクもあります。状態によってはウィナーの確率が3割だったり5割だったりすることもあるわけです。5割が当たれば勝利することができますが、外れれば勿論負けることとなります。であるにも関わらず、守備力の改善に乗り出すことなく、やりたいように攻撃をするといったわけです。これでは当然成績が安定しないわけですよね。
優れた守備力に頼り切りのプレイヤーは、攻撃できるチャンスでも攻撃をせず守って相手がミスをするのを待ってしまって、3割、5割が当たっている攻撃的なプレイヤーに負けてしまうとなれば当然優勝のチャンスは自ずと可能性が低くならざるを得ません。
ここまで触れることのなかった技術力ですが、必須というわけでなく、あるに越したことはないといったところです。因みにダブルスでは逆に必須な能力になります。
最後にこのことをプレイヤー自身が気がついていればいいのですが、気がついていないのであればコーチがやるべき仕事なわけで、これすらもコーチができないのであれば自分がコーチとして変わりたいという欲求が多少なり起きる瞬間でもあります。