コリー・ガウフ、アマンダ・アニシモワに対して大坂なおみのキャリアがどのようになるのかを考察してみる。
初めに今回、キキ・ベルテンスの考察の予定でしたが、急遽こちらのタイトルに変更になります。
それだけ、今回のウィンブルドンで圧倒的な衝撃を与えたコリー・ガウフという存在が、今後女子テニスの中心になるのではと思わざる得ないと共に、それに一番割を食うであろう、大坂なおみのキャリアがどのようになってしまうのかなといったところを掘り下げていこうかなと思っています。
15歳と少しでウィンブルドンベスト16という圧倒的インパクトを残したコリー・ガウフ。早速マッケンローが20歳までにグランドスラムを優勝しランキング1位になるであろうと予言するくらい、慌ただしくなってきた。
自分は最初のnoteで紹介したけれども、正直にいってウィンブルドンベスト16は17歳若しくは18歳でやってくれるのだろうという予想であった。だからこそ3年以上予想以上の速さで成長している。
あまりの早熟ぶり故にトレーシー・オースチンやジェニファー・カプリアティーのようになってしまわないかという心配する声もあるにはあるが、自分はなんの心配もしていない。なぜなら彼女はセレナのコーチであるムラトグルーのアカデミーで学んでおり、ムラトグルー自身からも目をかけてもらっているからだ。つまり最高の環境を手にしていると言える。
となれば間違っても間違わなくてもコリー・ガウフ中心の女子テニス界になるのはかなり高い確率になってくる話になると思う。それはムラトグルーがコリー・ガウフのコーチに就任すればより極めて高い確率に跳ね上がることも付け加えておきたい。
そうなってくると、大坂なおみやアニシモワはガウフ相手にどこまで頑張れるのかといったところにある。
それとは別にして大坂なおみは現在苦しんでいる。元々蔑ろにしていたスライス、ボレー、ドロップショット。特に芝で相手にスライスの処理が上手くないことをいいことにスライス攻撃で、メンタルまでやられている現実。
これは技術的な問題が解決すれば、とりあえず解決はできるが、サーシャ・バジンコーチを解雇しておきながら苦しくなってメンタル崩壊しているという姿を見るたびに頭がいいんだか悪いんだかとみていて複雑な気持ちになる。単純な女心でもないし、大坂なおみ特有の性格ゆえに理解しがたい。
独特の言い回しとも言える知性のあるスピーチをするわりに、自分に厳しくできず、ジェンキンスコーチになってフィジカルトレーニングの量が減っているといった指摘する声もある。ウィリアムズ姉妹やシャラポワには異常な集中力もみせ、完璧なメンタルで試合をしてみせるが、基本それ以外の相手には集中力のアップダウンが激しく不安定である。
となればガウフ相手に大坂なおみは、ウィリアムズ姉妹やシャラポワとやるときのような集中力を出して試合ができるのかどうかが大きなポイントになってくる。そして自分の予想では残念ながら、ガウフに対して集中力が増すようなことはないように思える。個人的な根拠としてはキーズやスティーブンスとやるような気持ちにしかならないと、それだけウィリアムズ姉妹に対する思い入れの強さをガウフにはもてないからだと思う。そうなってしまえば、ガウフが絶対的なアドバンテージを得るように思う。大坂なおみとしてはガウフがセレナとやるような気持ちにならない限りはライバル関係にはなりにくいまである。正直にいって未来の展望としては正念場な雰囲気すらある。
しかも大坂なおみにとってはガウフと同様にアニシモワに対しても負けられない相手となっている。大坂なおみとアニシモワは見方によってはセレナとシャラポワのようにも見える。
何が言いたいのかというと、大坂なおみにとってアニシモワはガウフ以上に負けられない相手である。美的感覚は千差万別であるのはわかってはいるが、容姿の良し悪しは圧倒的にアニシモワであるからだ。この点ガウフならば、大坂なおみと容姿については五十歩百歩なところがありどっちがどうとかはないが、ことアニシモワと大坂なおみの比較をするならば、もはや議論の余地すらない。
だからこそ大坂なおみにはテニスでアニシモワ相手に何が何でも勝たなければならない。もしアニシモワに負け続けて、いつものようにインスタグラムにモデル気取りした画像をアップするようなものなら、とんでもなくこれ以上ないくらい叩かれに叩かれるのは想像に難くないし、それについて大坂なおみに同情するつもりもない。これに関してはアニシモワ相手にテニスで勝つ以外方法はないからだ。
セレナがシャラポワに圧倒的に勝ち越しているのはセレナにとってシャラポワにテニスで勝てなければ、正直すべてに負けることを意味することと理解しているからこその執念だったと思える。セレナが全てと公言してはばからない大坂なおみは、セレナとシャラポワを自身とアニシモワの対決に置き換えて戦うことができるのか、今後の大坂なおみのテニスキャリアで最重要項目として位置付けられると思う。
最後に今後の女子テニスが面白くなるかどうか、大坂なおみ次第で大きく変わるような気がしてならない。ガウフ、アニシモワは致命的な大怪我による長期離脱以外、前途洋々なキャリアになるのは明らかだと思えてならないからだ。前に大坂なおみがガウフ、アニシモワ相手により集中力が増すような期待が薄いと言ってはみたが、この自分の予想を覆す大坂なおみが見て見たい気持ちも当然あることを付け加えて終わりにさせていただきます。