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Chatter(チャッター) イーサン・クロス
毎日本を読む11/13
Chatter(チャッター)
イーサン・クロス
ニュートラルに自分の存在を問う行為であるがままを意識したいと思った時、どうしてもそれわ阻害して反芻する事が多かった。
話題になっていた本書に、何かヒントがあればと思い
「内なる批判者」か「最高のコーチか」
私たちは日常生活の中で、絶え間なく頭の中で「ひとりごと」をしています。ちょっとした失敗を何度も思い返したり、未来の不安に頭がいっぱいになったり…。時には、この内なる声が私たちを勇気づけ、前向きにしてくれることもありますが、逆に気持ちを引きずり下ろしてしまうことも少なくありません。そんな「内なる声」をどう扱うべきか悩んでいる人は多いのではないでしょうか。
イーサン・クロス著『Chatter(チャッター)』は、この頭の中の「ひとりごと」に焦点を当て、その声をコントロールし、自分にとってプラスに変える方法を教えてくれる一冊です。本書は心理学的な視点から、私たちがいかにして内なる声に翻弄されずに生きるか、その具体的なアプローチを解説しています。
私たちの頭の中で途切れなく流れる「内なる声」。それは、多くの場合、日々の課題や過去の失敗、未来の不安に関するものです。こうしたひとりごとは、放っておくと雪だるま式に膨らみ、私たちの行動や気持ちに強い影響を及ぼします。たとえば、些細なミスが気になって、次のステップに進む勇気が持てなくなったり、何気ないひとことが頭を離れず、気分が晴れない経験は誰しもあるのではないでしょうか。
著者のイーサン・クロスは、この内なる声を「チャッター(雑音)」と呼び、それをどうコントロールするかが、人生の質を大きく左右すると説きます。本書では、このチャッターがどのように生まれ、どのように増幅されていくかについて、科学的に分析されています。また、クロスは数々の研究をもとに、こうした自己対話をポジティブな方向へ導くための実践的な方法を紹介しています。
内なる声との向き合い方
『Chatter』の中で取り上げられる方法のひとつは、「距離を置く」こと。たとえば、頭の中で絶え間なく考え続けるのではなく、自分に「客観的なアドバイスをする他人」のように振る舞ってみる方法が紹介されています。自分の名前を使って「○○はどうするべきだろう?」と問いかけることで、感情に振り回されず、冷静に物事を判断できるようになるといいます。
ひとりごとの「チャッター」を静める方法
クロスは、私たちが頭の中の声に距離を置くための工夫として、「視点を変える」ことの重要性についても述べています。例えば、第三者の視点で自分の状況を見つめ直すことで、不安や焦りを軽減することができるのです。自分の問題をあえて友人や家族に話すように言葉にすることで、「これは本当に大事なことなのか?」と考え直すきっかけになります。
また、チャッターを鎮めるための方法として、「自然との接触」も効果があると紹介されています。自然の中で過ごすことが心にどのような癒しをもたらすか、科学的に裏付けられた研究をもとに解説されています。自然に触れることで心が静まり、内なる声から距離を取ることができるというのです。特に気持ちが高ぶっているときや、悩みが堂々巡りしているときに、自然の中でリセットする時間を作ると、頭がすっきりする経験は多くの人が感じたことがあるのではないでしょうか。
内なる声をポジティブに変えることのメリット
『Chatter』は、ただ「ひとりごとを減らす」だけでなく、「ポジティブに変えることの効果」にも焦点を当てています。日々の自己対話を改善することによって、自己肯定感や集中力が高まり、目標達成に向けた行動力が増すといったメリットがあるといいます。また、ストレスや不安の緩和だけでなく、私たちの幸福感にも大きく影響するとクロスは説明します。具体的には、自分にとっての目標を見直し、行動に自信を持てるようになるなど、ポジティブな変化が生まれやすくなります。
実生活で役立つアドバイス
私たちがついつい「チャッター」にとらわれてしまうのは、日常の中でよくあることです。『Chatter』はこうした身近なシーンに役立つアドバイスを提供しており、今すぐにでも実践できる内容が満載です。例えば、通勤時に頭の中で抱えている不安を整理するためにスマホのメモに書き出す習慣や、自分を他人のように第三者視点で見つめるセルフチェックなど、手軽なアプローチが紹介されています。
最後に
イーサン・クロスの『Chatter』は、私たちが日常的に直面する「内なる声」との付き合い方を見直し、日々の生活をより穏やかで充実したものにするためのガイドブックです。頭の中のひとりごとが私たちを励ましたり、逆に不安やストレスを招いたりする要因を知ることで、気持ちに余裕が生まれ、自己肯定感も向上します。
この本のアプローチは、決して「内なる声」を無理に消そうとするものではありません。それどころか、その声を上手に利用して、自分を励まし、成長の糧にする方法を教えてくれます。これまで、内なる声に振り回されることが多かった方も、『Chatter』を通じて新たな視点を得られることでしょう。
もし、あなたが過去の出来事や未来への不安に頭を悩まされることが多いと感じているなら、この本を手に取ってみてください。私たちは内なる声の持つパワーを正しく理解し、それを味方にすることで、より満ち足りた人生を送ることができるのです。あなたもぜひ、自分の内なる声と向き合い、コントロールする力を手に入れてみてはいかがでしょうか。
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