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「ビミョーな未来」をどう生きるか 藤原和博

毎日本を読む11/8
「ビミョーな未来」をどう生きるか
藤原和博

『「ビミョーな未来」をどう生きるか』は、正解が一つに定まらない現代社会で、豊かな未来を築くための考え方と行動指針を示した本です。著者の藤原和博氏は、若者に「自分らしい道」を見つけることの重要性を伝え、「信頼を得る力」「社会への貢献」を重視し、稼ぎだけでなく、未来を創る意義ある仕事を追求することを提案しています。また、夢を叶えるための方法やキャリア形成のポイントも解説し、変化の激しい社会での生き方のヒントを提供しています。

さらに、藤原氏は「これからの時代に求められるスキル」として、特に「レアなスキルを掛け合わせる力」を強調しています。単一のスキルだけでなく、自分ならではの組み合わせを見つけていくことで、変化に柔軟に対応できるユニークな存在になれると述べています。例えば、AIやITスキルに加え、クリエイティブな発想やコミュニケーション力を活かすことで、他者と差別化された個性や強みを発揮できると解説しています。

また、藤原氏は「人生100年時代」におけるキャリア戦略として、人生を3つのステージに分け、それぞれで異なる成長を目指すことが重要だと提案しています。まずは学びの時期、次に働き、経験を積む時期、そして最後に社会や次世代への還元を行う時期と段階を設け、それに応じて自分の能力や役割を更新していくことで、年齢にとらわれず活躍し続けられると述べています。

このように藤原氏は、時代の変化に適応しながら、自分らしさを失わずに社会へ貢献し続けるための具体的な指針を示しており、「豊かな未来を築くには、まず自分の価値観と向き合い、長期的な視点でキャリアと人生をデザインしていくことが大切である」と結んでいます。

現代の若者は「死ねない世代」とも言われ、長寿が当たり前の時代に突入しています。そのため、これまでの「一度の人生」を全力で生きるという概念から、いかに長期的に持続可能な人生をデザインするかが重要視されるようになりました。藤原氏が示す「学び」「経験」「還元」という三つのステージを通して、多様なスキルを掛け合わせながら自己成長を続けることは、まさにこの「死ねない世代」の若者が豊かな人生を築くための鍵となるでしょう。

私も、この時代にこそ「人生デザイン」を豊かにしていく必要があると感じます。単なるキャリアの積み重ねではなく、社会への貢献や信頼の構築を通じて、自分の人生に意味と価値を見出すことが、これからの未来に向けた充実感をもたらすはずです。長い人生の中で、何度でも自分を更新し、新しい挑戦を重ねていくことが、真に豊かな未来を築くために不可欠であると考えています。




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