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ホテルニューアカオ代表取締役会長・中野善壽氏の「ぜんぶすてれば」を読んで・・・。

伊豆の山の中でセカンドライフを送っているペースケです。
今話題のホテルニューアカオ代表取締役会長、中野善壽氏の「ぜんぶすてれば」という本が、アマゾンプライムで無料購読出来たので、ダウンロードしてみました。

実は、氏の新著「孤独からはじめよう」という本のタイトルに興味を惹かれて、この「ぜんぶすてれば」という本に辿り着いた次第です。

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結論から言うと、自分とは相容れない性格の人だな・・・と言う感想でした。
しかし、給料の多くを慈善団体に寄付し、私有財産は可能な限り所有しない中野氏の生き方は、凡人には真似の出来ない崇高さを感じました。
また、社長の仕事は、素早く決断を下す事であり、人に頼んだら、徹底して任せるという姿勢も見習うべきところが有ると思います。

しかし、その一方で、決断は早いが、朝令暮改ならぬ「朝礼朝改」も辞さないという考え方は、あまりにも身勝手な気がしないでもありません。社長の命令に振り回される部下の立場になったら、たまったものでは無いでしょう。

しかし、中野氏自身は、たとえ上司であっても、納得出来ない命令には従うべきではないとか、会社の方針に少しでも違和感を感じたら、その会社を去るべきとも言っており、そこら辺、社長目線と社員目線に矛盾があるような気がしました。

また、本書の表題にもなっている「捨てる生き方」についてですが、私自身、今の伊豆に移住する前は、持ち物すべて(マンションも売って)を処分し、しばらく家具付きのアパートに住みながら、身軽な暮らしの心地よさを味わった事があります。当時は、ミニマムな暮らしに憧れていました。

しかし、今現在、あばら家とはいえ自分の家がある事の安心感は、計り知れないと思っています。もちろん、中野氏が言うように、火事や自然災害で失ってしまう可能性は否定できませんが、年老いて賃貸で暮らす不安定さに比べれば、自分の選択は正しかったのではないかと思っています。

また私が、この「note」で幾度となく言及している「孤独」についても、中野氏は新著「孤独からはじめよう」の中で、いろいろと語っています。

氏は、孤児同然の幼少期を過ごし、孤独のなかを生きて来たそうです。
しかし、そこで自分の感性を磨き自立していきます。
そして、社会に出てからは「孤独を武器」に、伊勢丹・鈴屋での新規事業展開や、台湾企業の経営者として、数々の実績をあげて来たのだそうです。

孤独を武器に事業で成功する」と言うのが、いまいち理解出来ないのですが、おそらく「自分の感性を信じ、他人や社会の慣習に惑わされる事なく物事を判断する事が大切」と言っているのではないかと思います。

とは言え、本当に自分の感性が正しいと言えるでしょうか?
いや、正しいか間違いかでは無く、自分の感性が、多くの人に受け入れられるか、そうでないかの問題だと思います。
中野氏の感性は、多くの人に受け入れられたからこそ成功したわけですが、そうでない場合の方が、圧倒的に多いのではないでしょうか?

この「note」や「YouTube」にコンテンツを投稿してみて、つくづく思うのです。自分の感性って、なんで多くの人に受け入れられないんだろうと・・・。

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