●「読み下し(の意義)」の判断法
これは姓名をちょうど漢文の読み下しのようにして、意味が通るかどうか等を判定する方法です。全体に意味が通じれば吉、そうでなければ凶とされます。各文字の原義を問う場合もあります。
これも早い時期から同業者に批判されてきた技法のひとつです。平成以降になると、さすがに用いる占い師も少なくなりましたが、それでもまだ消滅したわけではありません。愛用者が1割くらい残っていますから、ちょっと驚きです。
●読み下せない名前
まずは『新姓名判断』から織笠繁蔵氏の批判を見てみましょう。
ふむ、なるほど。では、こちらはどうでしょう。太乙道人氏は『姓名と運命』で次のように面白おかしく批判しています。
●滑稽なこじつけ
安藤倉太郎さんの名は「行灯が暗い」に通じるから、電灯会社の重役にはなれないとは、確かにこじつけという気がしないでもありません。
●吉兆も解釈次第で凶兆になる
観雲学人氏もこの技法を批判する立場ですが、こちらは落語の「かつぎ屋」を引いてきます。「かつぎ屋の五兵衛」と呼ばれる呉服屋の主人が、あまり縁起をかつぐので、元旦早々、奉公人にからかわれるという話です。
さて、この技法はいったい役に立つのやら、立たないのやら・・・。