書評『2040年の未来予測』

未来予想の本です。
未来予想ってある意味気楽なのではないかと思ってます。
占い師と変わりませんし、2040年なんって著者も死んでるかも知れません(失礼)。因みに私のICも占い師みたいなもので、よく分からないロジックでいつの間にかDNRをとる儀式です。
ってことで今回は久しぶりの書批で成毛 眞氏の『2040年の未来予想』です

著者は元マイクロソフトの社長です。もとはオタク(時代を感じさせる言い方ですが)雑誌の編集者だったと思いますが、時流にのりマイクロソフト日本支部の元社長に上り詰めました。医師の世界なら野良PCRの施設長が、亀田や聖路加の院長になった感じでしょうか。

正直『2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ』
著者ピーター・ディアマンディス
に比べると地味な未来予想です。すべのが加速する世界の方はヨーロッパにランチを食べにいける乗り物ができるとか派手な未来を提示してます。さすがイーロンマスクの友人です。ここまでがあと10年以内というのは若干パラノイアな感じすらします。

それに対して2040年の方は若干地味です。
あくまで現在の技術の延長にある未来を提示しているように思えます。
2040年の方も未来技術に関しては結構バラ色なんですが、たいして日本の未来に関しては中々厳しそうです。まぁ世界の潮流が日本は貧しくなると予想しているからでしょうが。以下は私が知らなかった日本です。
1 10年前に比べて社会保険料は一人当たり26%増加 賃金は3%しか増えていない。全ての問題は高齢者が増えること 
2 年金が夫婦21万で支出が26万 このマイナス5万を30年で2000万。これが老後2000万問題である。
3 年金の所得代替率(現役時代の何割貰えるか)は2019年で61.7% 2040年で54.3% 2052で36-38%と低下する→当然医師は現役時代の所得が高くこんなに貰えません。
4 税務署様は日本のCIAだが、税務調査にはいっても保険料の未納を発見しても年金機構と連携しない。
税金と社会保険料を効率的に徴取する仕組みがない
他の国は歳入省で一体化している。
国税庁は税金を取るとこ、市町村は個人所得や財産などの情報を収集し税を課し必要に応じて給付も行うところ←だから所得証明も国税庁ではなく市町村だしコロナの現金給付も市町村
5 マイナンバーを銀行口座と紐付けることでお金を見えるか→税金の捕捉率をあげる→でもこれをするためには個人的には何らかのインセンティブをすること、そして結局やばそうな人(税金を払ってない確信犯)は再度までマイナンバーとの紐付けなんてしないので絵に描いた餅となると思ってます。
6 マンション土地については多くの場所で値下がりするけど、東京などの一部の利便性がよいところで短期間には値上がりする可能性も述べている。東京の不動産は世界的に見れば安い(家賃÷価格という収益還元法で考えると)。これは私も同意見です。
7 そして天災(地震と巨大台風)は必ず起こると述べてます。
2100年には日本は熱帯となり昼間は40度夜間でも30度を超える、それに伴い台風も巨大化し被害も大きくなりうる。そのためハザードマップは確認するように筆者はおしゃってます
下記のようなハザードマップで引っ越し前に事前に確認をしております。
https://disaportal.gsi.go.jp/
私は怖がりですので、ハザードマップに加えて地盤もチェックしています。
https://jibannet.co.jp/karte/
自宅を購入される方は是非、地盤も検討してください。

自身へのメモとしてツラツラ記載しましたが、日本の未来はなかなか厳しくやはり医師は(年齢によって違うけど)稼いで逃げ切りを考えた方が良さそうですね。

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