奥村ゆき

東海地方在住 4人の子どもの母。第4子がダウン症をもって生まれたことから新しい世界の扉が開く。リアル障がい児の子育てのこと等、飾らずありのままの日常を発信します。

奥村ゆき

東海地方在住 4人の子どもの母。第4子がダウン症をもって生まれたことから新しい世界の扉が開く。リアル障がい児の子育てのこと等、飾らずありのままの日常を発信します。

最近の記事

”立派なダウン症”とお墨付きをもらった話と謎の呪文

 第4子を加えての新たな生活が始まった。(この時はまだ”疑い”だったのだが)最初の頃は初めて接するダウン症の子どもということで、親の方は妙に力んだり緊張していたかもしれない。息子が退院した春には長男が高校入学、長女が小学3年生に進級、次男が小学校入学と、上の子ども達もそれぞれ新しい道を進み始めていた。特に初めて”お兄ちゃん”となる次男は初めての弟に興味津々だ。学校に行く前や帰宅した時には必ず末っ子のもとに駆け寄り、顔を見るのが新たな日課となっていた。思春期真っただ中の長男も母

    • 息子よ これからどう生きる?退院の見通しとダウン症の告知

       待ちに待った私の退院の日がやって来た。早速退院の翌日に息子が入院している病院へ家族そろって行った。初めてまじまじと見る我が息子。「ああ 出産したのは幻じゃなかったんだ」とやっと実感がわいてくる。小さな体に沢山のチューブがついている。早産ではなかったし、体重もそこそこあった息子だが、あまりの小ささにひるんでしまう。  看護師さんから「抱っこしてあげてください」という言葉をかけられるも、壊れそうな小さな体の我が子をどう抱っこするべきなのか一瞬悩んでしまった。ましてや息子は治療

      • はじめてのNICU

         大騒動のうちに近隣にあるNICU完備の総合病院に運ばれていった息子である。救急車に追走していった夫からの連絡によると、NICUに入り落ち着いたらしい。医師より何やら難しい名前の症状の説明があったそうだが、要約すると肺があまり機能していないらしく、呼吸がうまくできないことが一番の問題とのことだった。  やっと落ち着いて周りを見渡す余裕ができた夫によるとNICUという所はかなり手厚い看護がなされていて、看護師さんたちが時に親代わりとなって壊れそうなほど小さな小さな赤ちゃんを抱

        • リアル障がい児がやってきた

           4番目の子どもとなると母も肝っ玉が据わってくるものである。  十分に高齢出産に該当する私は医師の勧めである出生前診断もきっぱりと断り出産本番に挑んだ。陣痛も慣れたもので「生みおとすまでは陣痛が終わらない」とどんどん強くなる陣痛の間もガシガシ歩き回り、やがてやってくる出産後の痛みのない時間を楽しみにしていた。  「やっと生まれた~」と安心したのもつかの間、なにやら助産師さんやら医師が騒がしい。鳴き声をあげることができない我が子は血中酸素濃度が低いとのことで、あれよあれよとい