科学的に失敗傾向が高い恋愛関係とは?
私の友人から「また上手くいかなかった」と唐突な連絡をもらい、私は「またか・・」と内容を聞かずそのことの意味をすぐに理解しました。
友人は高校以来の付き合いで、当時からパートナーが尽きることはないが数か月もしないうちに別れては付き合うを続けていました。
「なぜそんなに付き合えあるのに続かないんだ?」と疑問に思いましたが、あえてそこは口出しせず「お前は原始時代に生きてれば今以上に成功してたかもな」と変な慰め方をしたことを覚えています。
恋愛における失敗
恋愛における失敗恋愛における失敗は、多くの心理学的および社会学的要因に起因します。
昨今では恋愛のスタイルも多種多様になり、様々な問題を抱えるカップルが多いのではないでしょうか?
しかし、以外にも抱える問題の根本原因はそこまで太古からそこまで変化していません。
また、経済状況や環境を理由に結婚や出産は余裕のある人のみができる嗜好品となり、恋愛でもそのような傾向が見られるのではないでしょうか?
今回は独断と偏見と様々な最新の研究などを根拠に『恋愛が失敗する要因』を詳しく見ていきましょう。
1.コミュニケーションの欠如
代表的な男女間(ないしパートナー間)の問題といえば「会話が少なくなった」や「性格的に合わなくなった」など、一種のすれ違いがあります。
多くの場合、これらの問題の背景には”コミュニケーションの欠如”が関わっています。
・研究内容:アメリカ心理学会(APA)による2023年の調査による研究では、カップルの関係満足度とコミュニケーションの質との間に強い相関があることが示されました。この調査によると、関係満足度が高いカップルは、日常的にオープンで正直なコミュニケーションを行っていることが多いとされています。
・つまり、失敗する恋愛においては『関係の満足度』が高いことが求められます。そのうえで重要なのが「コミュニケーションの質」であることが、この研究では明らかになっています。
2.相互依存性の不均衡
ご存じの方も多いかと思いますが「依存症」とは何かに対して以上な執着をする状態を指します。
定義としては『社会生活に著しい支障をきたすほど、何かにのめりこむ状態』を意味します。
相互依存性に関してはそこまでのレベルを省きますが、それぞれがある程度の依存度でお互い依存しあっている状態だとイメージしてください。
これに関連する事件で言えば、新宿ホストが客である女性に腹部を刃物で刺し重傷を負わせた事件など、いわゆる「ホスト依存」などがイメージしやすいですね。(もちろんこれら以外にも複雑な原因があり、そういった事実確認があるわけではありません)
・研究内容: 2022年のJournal of Social and Personal Relationshipsに掲載された研究によれば、相互依存性がバランスよく保たれているカップルは、関係が長続きする傾向があるとされています。一方で、依存の度合いが一方に偏っているカップルは、ストレスや不満を感じやすく、関係の破綻に至るリスクが高いとされています。
・つまり、お互いの依存度が一定に保たれ「平等である」ことががカップルの関係性を明らかにしています。
3.価値観や目的の不一致
価値観の不一致は。カップルが分かれる原因にランクインしている印象が強いですがいかがでしょうか?
例えば、彼女は結婚をゴールと考え付き合っていたが、彼氏の方は経済的な要因や自由を満喫したいなどの理由から結婚を先延ばしにする、なんてことをよく聞きます。
・研究内容: 2023年のPersonality and Social Psychology Bulletinに掲載された研究では、価値観や目標が一致しているカップルは、関係の満足度が高く、長続きする傾向があることが示されています。この研究では、カップルが重要な人生の選択に関して事前に十分な話し合いを行うことの重要性が強調されています。
・つまり、結婚以外もそうですが、重要なライフイベントは「二人が同等の熱量」を持っていることが重要であると言えます。これは1つ前に紹介した「相互依存性の不均等」にも通じます。
余談
男女間で発生する”誕生日や記念日を忘れた問題”もこれにあたります。
女性としては”忘れていた事実”よりも”この関係を大切に思っていてくれていない”ということの方が重要な問題だそうです。
ですので、男性の読者はもしこのようなイベントを忘れた際は「ごめん」ではなく「忘れていて申し訳ない。でも君との関係(結婚)はもちろん大切に思っている」と添えて、後日、お互いの関係の重要性を再確認するためのデートなんかをすると良いかもしれません。
4.男女脳
男女の脳ではいくつかの違いがあると、多くの研究で明らかになっていますが(個人的にはそこまでの違いは無いと考えています)、強いて違うと言えるものとしては、”共感性と客観性”の違いがあると思います。
女性は共感性が強い傾向があり、男性は客観性が強い傾向があると研究があります。
これは生物学的な要因が強いですが、女性は子供との『アタッチメント形成』のために共感性が強いと考えられ、男性は競争社会で生き抜くために客観性が強いと考えられます。
・研究内容(女性):女性は他者の表情や声のトーンから感情を読み取る能力が高いことが示されています。これにより、他者の感情を理解しやすく、共感を示しやすくなります【参考: Hall, J. A., & Matsumoto, D. (2004). Gender differences in judgments of multiple emotions from facial expressions. Emotion, 4(2), 201】。
研究内容(男性):論理的思考と分析的能力: 複数の研究が示すように、男性は論理的思考や分析的能力が強いことが多いとされています。例えば、数学や物理などの分野で優れた成績を示すことが多いのは、男性の脳がシステム化された思考を好む傾向があるからだとされています【参考: Baron-Cohen, S. (2002). The extreme male brain theory of autism. Trends in Cognitive Sciences, 6(6), 248-254】。
・つまり、男女では社会活動における活躍の場面の違いから、脳の機能に違いあると考えられます。
とは言え、もちろん生物学的な違いだけでは説明できない複雑さもあります。
結論
結論として言えるのは、パートナー関係・恋愛関係での失敗傾向を高めるのは、”互いが不平等なコミュニケーションがない関係”であると言えます。
実は昨今の恋愛において”経済”という問題は案外重要ではなく、それよりも”互いを大切に思える関係”が重要であるということになります。
当たり前のようにも思えますが、以外とここを解決するのは簡単ではありません。
なので、次回は『恋愛を上手く継続させるために必要な努力』と題して紹介します。
終わりに
ここまで記事を読んでいただきありがとうございます。
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