金蝶饅頭はなぜ、ぬくもりの味がするのでしょう? ~吉田すゑの物語~ その3
それは、
もちろん、お客様の愛のおかげ。
先にもお話しましたように、吉田すゑ(おすゑ婆さん)は、地元の皆様に大変愛していただきました。お店が町の皆様の寄り合い所であったようなことも聞いております。
おすゑ婆さんは、人の笑い声が大好きでした。お店に来てくださるお客様とのお話が大好きでした。いつもの温かい笑みは、お客様の温かい愛に包まれていたからこそだと思います。
そして金蝶饅頭は、毎日ひとつひとつ顔が違います。その商品性をご理解くださって、その表情を楽しんでくださる、粋でいて、心あるお客様に愛されている、その愛のぬくもりに包まれているから、お饅頭自身も温かな笑みを浮かべることが出来るのだと思います。
いつも笑顔のお饅頭を作っていくことが、私たちの使命と感じております。
毎日が修行の日々ですが、社員共々心を込めた菓子づくりに励みますので、今後ともなにとぞ、ご愛顧並びにご指導賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
平成二十一年一月吉日※
金蝶堂總本店 六代目店主 吉田大助
※本シリーズ記事は、平成21年に書き上げた小冊子
「金蝶饅頭はなぜぬくもりの味がするのでしょう?」
を再編集しアップさせていただきました。
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