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8本目 刃厚5mm! 魅惑のハーフタングドロップ

 モノづくりにおいて、序破急という言葉がありますが、自分にとっての序、目標とすべきナイフがラブレスのドロップでした。

ラブレス3インチドロップ

手本とするナイフデザインをWebで見て回っているうちに、ラブレスナイフのブレードからハンドルに流れる曲線たちに心が奪われました。

調べてみるとラブレスは現在のナイフの作り方の祖となる方法を生み出した人物であり、日本と縁も強い伝説的な人物だとわかりました。
かってながら大変おこがましいのですが、自分のお手本とさせて貰うことにしました。

最低限の技術を覚えたら、まずラブレスのドロップを作り完成させること、これが自分にとっての「序」と、目標を定めました。

今回つくるのは、目標のドロップ制作の1個前とし、プロトタイプのドロップとすることにしました。

まず鋼材選びからです。扱いやすいハンティングナイフの厚さは、3ミリ前後だと理解しています。しかし、自分のリビドーを刺激するのは鉄の重さがずっしり感じられる、ブ厚い刃物なんですよね。自分のココロの声に従い、5mm以上鋼材を探すことにしました。

今回は440Cを選択。伝統的な刃物鋼材で、ナイフビルドビギナーの自分にはちょうどいいでしょう。お値段もお手ごろです。

この鋼材から2本分ブレードを切り出します。本番用の3インチドロップと、その余りで今回のブレードを切りだします。サイズ的にフルタングに出来なかったのでハーフタングとすることにしました。

今回は上のブレードで制作

ドリルで穴を開けてから切断するのですが、ダイソーのドリルを使用。問題なく使えますが、耐久性は怪しいので、適当なタイミングで交換することにしています。

めんどくさかったこと

・ハーフタングなのにテーパーをつけたこと。ハンドル材に花梨を使ったのですが、テーパー分の溝を彫る作業がめんどくさかった。過去に工作ナイフ制作などで、溝を掘る作業はしたことはあったのですが、彫る面積が大きくて時間がかかりました。

こっちから見るとフルタングにみえますね

・ベベルエンドが難しかった。正直まだコツが掴めていない。自分の持っている丸ヤスリだと径が小さすぎました。半丸ヤスリで削ったのですが、イメージ通りの形にならない。うーん。次回上手くできるか不安です。

綺麗なカーブができない!

・ブレードの磨きがイマイチ。磨き粉を使って布で磨く今やり方ではこれ以上は時間ばかりかかってだめだ。次回はパフを試すことにします。

・銀粉の入ったヒルト用の二液接着剤を使用したのでが、これの混合率が、難しい。

蓋の数字で混ぜるのですが、それぞれの比重が違うため、感覚的に良く分からない。多分同じくらいの体積で混ぜれば上手くいくのだろうけど、、。二液接着剤って混合率を間違うと接着強度が落ちるため、しょうがなく電子計を購入。

680円 こんな安いんだ

そんなこんなで完成。

そういえば、いままでハンドルの固定はファスニングボルトではなくピンで行っていました。これはデザイン的な自分の趣味です。

スペーサーは、ハーフタングなので今回はヒルトとの間に。ペティナイフの時のグリーンが気にいっていたので今回もグリーンにしてみました。

シースも作成。
まあまあのでき。ちょっとなれてきたけど、自分的には60点かな。

 

次は本番!ドロップの作成にいきます!

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