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12月17日~12月23日 フルネームで呼んでしまう人選手権+おまいら15年前何してたよ

「はい、みなさんこんにちは。そして夢ひなた小学校にようこそ。今日からみんなで一緒に楽しく勉強しましょうね。そして、いっぱいお友達作って、楽しい思い出もたっくさん作って、最高の6年間にしましょう!」

新入生の不安と希望と興奮が抑えきれない表情を見ていると、子ども達だけでなく教師もワクワクしてくる。この清々しい気持ちを味わうことができるから教師はやめられないのだ。特に担任は。だから、私は昇進話もすべて断り現場にこだわり続けてきた。しかし、今日はいつもと違い私の心は少し落ち着かない。まさか最初のホームルームであんな試練が待ち受けているなんて。こんなこと教師生活で初めてだ。

「はい、じゃあ出席とりまーす。お名前呼ばれた人は元気よく返事してね。」

「赤井幸喜(こうき)くん。」

「はい。」

「よくできました。元気いいね。」

「安部究兎(きゅうと)ちゃん。」

「はーい!」

「おぉいいね。こうきくん越えようとしてきたな。」

「はい!はーい!」

「最高の元気をありがとう。こうきくん。でも、お友達がしゃべってるときはもう少し静かにしようか。だってそうじゃないとみんなのお名前聞けないからね。こうきくんもどんな子がこれから仲間になるか知りたいでしょ?」

「うん。」

「それなら静かにできる?」

「はーい。」

「いいね。優秀優秀。」

”ここまでは順調だ。教師生活15年、ノウハウもかなり熟知しているつもりである。信じろ、今まで積み上げてきたキャリアと誇りを。”

「じゃあ次、安治k日宇gfbjfyjthdjンgjfbhmjhkjhfhgvjhgクtysrhghghl・ン。むフkyhるm、yhk、jk、ンjhtdfyじゅうkmlkjfytydふyjkyhぶくくjjhghんhhbdyjhyjhlkm。k。mふjdytdyhb、byftyふgyてうjkbんk。んhんjfjjhkほ…」

“絶対これ、キーボードを適当に叩いてつけた名前だよな!親はどういう神経してんだ!だめだ、だめだ。親をけなしてどうする。今は多様性の時代だ。何か意図を持ってつけた名前だと信じよう。固定概念に縛られず自由にのびのびと人生を歩んでほしいとか。とにかく、一度本人に聞いてみるまではわからない。それが教師になって初めに学んだ大切な教訓だろ。家庭訪問では要チェックだな。”

子h機hmkjjbgdhgvhンgmkjv、bjンmhjghfhgjhんb、hbjmjmンjンbhjgghjンgbvbkjンgvjgkhfgんbk㎜bjgjhghbv…」

「くそが!」

“ざわざわざわざわ”

「ごめんごめん。先生、鼻くそ食べちゃった。もう、ちゃんとお鼻の掃除しとかないとだめだね。」

「ハハハハハ・・・」

”ふぅーうまくごまかせた、のか?まぁそんなことはどうでもいい。それよりダメだ、心を乱されては。今までもこういうことは何度も経験してきただろ。「超容量」と書いて「ギガバイト」くん、「巨」と書いて「ガイア」ちゃん、キラキラネーム絶頂期を乗り越えてきたオレにはできる!”

中堅教師Kは表情は笑顔を保ったまま、心の中で自ら決めた教育への熱い誓いを何度もつぶやき、気合を入れ直した。

”揺るがない心、曲げない正義、すべての子どもに平等で最高の教育を!”

「出負yフュkbmンjtdytdhjgkfybyhjhb。kjhftydhjgじいじふふふゅfyふひいひふyふぎうふいfちゅhkjひふftdtlklじここいおいうtdrぢゅいおおじょj@@@@@@@@@@/jpjihihuhugtrsrsgyfちゅぐh高有為kポlk日宇g@じこおいhぬkyふyjgぃgvhbkjh;…」

(30分後)

@gmail.com君。」

「はーい!!!!」

「いい返事だ。」

“キーンコーンカーンコーン”

終礼のチャイムが鳴り終わると同時に、その場に倒れ込んでしまったK。子ども達にカンチョーやデコピンをされるがピクリとも動かない。その後、すぐに彼は救急車で病院に搬送され一切目を覚ますことはなかった。

陽が昇るとともに病院のベッドで起床したKは、泣きながら昨日のホームルームにおける自分の未熟さを悔やんだ。しかしその日、彼はいつもと変わらないとびきりの笑顔で出勤する。Kの教育に対する紅蓮の情熱は消えていない。まだまだ始まったばかりだ。

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