歴史と毎日の話
歴史はちょっと苦手です。
人の顔も名前も覚えられないからです。
記憶には人それぞれ得意分野があるのかも知れません。
私はよく「そんなわけないでしょ」と言われるくらい人の顔が覚えられません。
場所の名前も覚えられないので固有名詞が苦手なのでしょうか。
もちろん地理も苦手です。
文章の情報は固有名詞以外なら案外覚えています。
書いてある文章を記憶していることもありますし、会話の中で話していた内容を1字1句繰り返すことができる時もあります。
ポテンシャルの問題なので毎回全ての会話とはいきませんが、だいたいのことは覚えていることが多いです。
ただし、思い出そうと意識すると忘れてしまうという弊害付きではありますが。
しかし固有名詞が苦手な私でも、固有名詞だらけの歴史が好きになる瞬間があります。
何かで落ち込むことがあった時です。
そんな時は高校や中学の歴史の教科書を引っ張り出してきて読みます。
別にどこからでも良いのです。
適当に開いたページから読み始めます。
出てくる人
出てくる場所
それから出来事
読み始めると、情報が目からいっぱいいっぱい入ってきます。
覚えているものもそうでないものも。
誰が何をした、成功した、失敗した。
この国がどうした、どうなった。
分からなくてもとりあえず読みます。
そうするとだんだんわかるようになってきます。
この人はこうやって失敗したのか。こうしたかったんだろうな。
こっちの人は成功したんだね。もしかしてこの流れはたまたまかな。
こんなこと成し遂げたのか。でも、がむしゃらだっただけなのかも。
どうやってやったかではなく、どう考えていたのかを考えるのです。
そうすると私の落ち込みは大したことじゃないような気がしてきます。
これがむしろ功を奏すかもしれない。
そう思える瞬間が来るのです。
そうしたらもう大丈夫です。
本を閉じていっぱいの情報をシャットアウトします。
それからまた考えます。
次はどうしようか。何をしようか。
失敗も成功もどこかで繋がっているかもしれません。
別に今、上手くいかなくたってそのおかげでもっといいことがあるかもしれないのです。
だったら思い通り行かないことを楽しめば、向こうからチャンスが来た時に逃さないでいられる余裕ができるかもしれない。
だから私は毎日をゆるく過ごします。
何があっても良い方へと変えられるようにしたいのです。
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