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西洋画の話

美術館が好きで結構行きます。

特に油絵が好きなので西洋画をよく見に行くのですが、美術館の空気というのがなかなか良くてついつい長居をしてしまいます。

全ての作品をじっくり見る人
説明書きを特によく読んでいる人
気に入った作品に特に時間をかける人
時代背景なんかを友人と話している人たち

なんていうのもよく見かけます。

疲れると途中にあるベンチに座ったり休憩所に座ったりで遠目から絵画を眺めてみます。
近くで見ていた時には分からないものが意外によく見えたりするのが面白いところです。

例えば近くで見ても黒くてよくわからなかったことが遠くで見たらぼんやり浮かび上がってきたり、あとはこんなに大きかったのかなんて発見もあったりします。

朝から行きますが、実は一日で全館観られたことはまずないです。
見終わる前に疲れるか、リミットが来てしまうか。

描かれた背景事情まで知っていたらもっと楽しく観られそうですが、悲しいことに世界史は苦手です。
興味はありますが、覚えたいと思って覚えられるものでもないようです。

昔の西洋画は、「とにかく上手い」が特徴ですよね。
色味や背景の差こそあれ、ものによっては写真の如くです。
誰に聞いたのか忘れてしまいましたが、あの頃は「上手い」ことがステータスだったそうです。

写真のないかの時代、絵は楽しむものではなく残すもの。
美しく、きらびやかに、家族を、家族の栄華を、格を後世に残していくために雇われたのが画家だったそうなのです。

もちろん画家にも種類があるので全部がそうという訳ではないですが、エンターテインメントとしての今の画家とは役割が違ったのですね。

そう思うととても面白いです。

何するために描かれたのだろう、目的があったのか、どんなメッセージが、なんて考えながら見るのも楽しいですが、純粋に上手いなとだけ考えながら見るのも楽しいものだと思います。

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