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黒龍江流域の国際学会で報告

「渤海王国」を旅する(9)‥黒龍江流域の国際学会
    日本海地域史研究室 藤井 一二

2011年7月11日、中国黒龍江省最北の鶴崗市で第2回黒龍江流域文明論壇・報告会が開催された。
鶴崗市はロシアとの境界を流れる黒龍江(アムール)の畔に位置する緑野と森林景観の印象的な人口約110万人の辺境都市。「黒龍江的山水画廊」と讃えられる《龍江三峡》の景勝地で知られる。

翌日、同市夢北県の特設会場で合唱・歌舞等の演出が加わり賑やかに開幕し、午後、旅遊景区の名山島にある黒龍江流域博物館を参観した。
2009年夏に開館した同博物館は、黒龍江流域の自然・歴史・民俗の展示館からなる中国唯一の界江流域博物館で、峡谷・植物・恐竜など古生物・動物・魚類や北方の遊牧・遊撈・漁撈民族、流域に活動した諸民族の特色ある生産・生活習俗が、文化財・標本・実物など4000余件の展示があるとの説明をうける。

鶴崗市は1200~1300年前、黒龍江流域にまで展開した渤海国の最北域に立地したことから、同歴史館で夫余・渤海・金国の解説コーナーに注目した。
13日、黒龍江流域文明論壇の報告会(画像)において、私は「古代日本和中国东北交流」と題する報告を行なった。

7月14日、鶴岡から中・日合同研究班は510キロ離れた牡丹江市へ車で移動し、共同研究を予定している牡丹江師範学院(牡丹江流域文明研究中心)・同国際教育学院のスタッフと合流した。(続く)

第4回・図們江学術論壇報告
図們江学術論壇報告・目次
黒龍江流域文明論壇の藤井報告(2016年)