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40.既にあなたは十分トレードで勝つことができる。【FX専業トレーダーへの道】


私たちが何か新しいことを始める際、おそらく一番最初に着手するであろう作業とは一体何なのだろうか?


「基礎知識を増やす」


おそらくこれだろう。


基礎知識とは、それを始めるにあたって最低限必要とされる単語や知識、世間一般で良いとされているやり方、ダメなやり方等である。


FXに例えるならば、FX用語、口座開設の方法、ローソク足の知識、ダウ理論やエリオット波動などのチャート理論、MAやRSIといったインジケーターやオシレーターの使い方等といった、FXを始めるにあたって最低限知っておいた方が良い一般的な知識のことである。


ここまでは何も間違っていない。


特にFXは、自分の大切な虎の子のお金をリスクに晒すので、基礎知識を得ることに対する必須度は他の分野と比べて高い。


そして、ある程度基礎知識を得た後は、それを行動に移していって、実際に自分にとって効果があったもの、効果がなかったものを分別していく。


最後に、効果があったものを厳選し、継続して使っていく。


これが、FXのごくごく一般的な上達方法だと思われる。


このように書いてみると意外にシンプルで簡単そうである。


しかし、実際はどうだろうか。


SNSでは阿鼻叫喚の嵐である。


特に界隈では「〜年もやり続けているのに勝てない」という凄惨な話をよく聞く。


私も大いに理解できる。


ただ、ここで念のために明言しておくが、「成果」と「勉強に費やした時間」は必ずしも比例しない。


自身が改善したい問題は何なのか、そしてその問題をどういった方法で改善していくのか、更にその方法が本当にその問題を改善することに直結しているのかどうか。


これらを全て考慮した上で時間を費やさなければ、成果がついてくることはない。


つまり、問題の本質を捉えていなければ、いくら勉強しても無駄、骨折り損、徒労の極みなのである。


ここの詳細は過去に記事を挙げているので、良ければ是非見ていただきたい。



ただ、SNS上では、この部分を真に理解し、地道で正しい努力を続けられているにも関わらず、依然として負け続けている人を目にすることもある。


「この人、こんなに知識と経験があるのになんで勝てないんだろう」


私は未だに生涯収支がマイナスだが、どちらかというとこちらのタイプなんじゃないかと自己分析している。


この3年間でそれなりに期待値の高い手法をいくつか確立できたし、マインドも生活習慣も全部整えた。


しかしそれでもなお負け続けてしまう。あるいは思ったような成果が出ない。


今回は、こういった「ちゃんとした手応えはあるのに何故か思うようにいかない人」の一助になれるような記事にしていきたいと思う。


まず前提として、このような人たちに対して私から一言伝えたい。


あなたは既に十分過ぎるくらい努力しています。


ここまで努力を続けた自分に対して、そして少なくともその努力によって何らかの手応えを得ている自分自身に対して、まずは心の底から自信を持ってください。


確かに今は努力がうまく結果に結びついていないのかもしれない。


しかし、それを始めた当初と今の自分を比べてみれば、少なくとも成長していることは明らか。


ならば、変に焦る必要はありません。


あなたの方向感は決して間違っていない。


ここまで来た自分を100%信じてください。


……信じましたか?信じましたね?ならばOKです。


ということで、ここからが本題。


知識と経験を十分に併せ持つあなたが依然として負け続けている理由は一つ。


「今持っている自分自身の能力を、最大限発揮できていない」


まずは私自身を例に出そう。


私はこれまで曲がりなりにも真剣にFXと向き合ってきたつもりである。


基礎知識も過去検証もリアルトレードにおける実践と改善も、おまけに生活習慣の改善も行なってきた。


それによって、FXの能力だけでなく、睡眠食事運動の知識も膨大に増え、それを行動に移すことによって体型もガラッと変わり、思考もクリーンになった。


感情をある程度コントロールするための方法も数え切れないほど実践してきた。


なのに、何故か思うように行かない。


こう思い詰めた結果、私が取っていた行動が、


「更に知識や経験を得ようとする」


これが逆に、私を更なる死地へと追い込む結果に繋がった。


つまり、今現状においてFXで継続的に稼げない理由を、今までの自分自身の知識や経験が足りていなかったせいにしていたのである。



この考え方は一見正しいもののように見える。


しかし、よくよく考えてみればおかしいのである。


何故なら、私はこれまでのトレードにおいて、継続的に勝てる手法を既に確立できていたからである。


これを逆説的に言えば、その手法をうまく使いこなせていないか、あるいはそれ以外の手法を使って資金を減らし続けていることが、根本的な負けの原因なのである。


言い換えると、私は今までの知識や経験によって、既にFXで継続的に稼ぐことができる能力を十分身につけていたのである。


つまり、私がFXで稼げなかった理由は「今までの知識や経験が足りなかったせい」などでは決してなく、むしろ「今までに得た知識や経験を最大限発揮することにフォーカスしなかったせい」だったのである。


そう、既に知識と経験は足りていたのである。


であるならば、後はその知識と経験を活かすことだけに注力していれば、自ずと稼げるようになるはずなのである。


にもかかわらず、私はずっと過去の自分の努力量が足りなかったせいにして、知識と経験を深めることばかりに囚われていた。


つまり、現時点での自分の能力を用いてどのように稼ぐのか、生涯収支プラスをどう実現するのかを全く考えていなかったのである。


ただ闇雲に努力量を増やしても、それが逆効果になることだってある。


これは自分が努力をしなくてもいい言い訳を作っているのでは決してなく、単なる客観的事実である。


そして、上記のように考えた私は、一度知識のインプットを完全にやめて、日々のリアルトレードに全力で挑むようにした。


ルールを完全厳守し、毎日本気で勝つためだけに分析した。


勝てる手法だけを用いて、少しでも適当なトレードになりそうだったり不利なトレードになりそうだったら一切トレードしないようにした。


そしたら、今までの連敗が嘘のように消え、収支がどんどん改善された。


及ばざるは過ぎたるより勝れり。


もし、あなた自身に「ずっと知識や経験を蓄積し続けているのに何故かうまくいかないぞ?」という実感があるのならば、一度それらのインプットを小休止して、今持っている能力だけを用いて実戦で勝つことのみに集中してみてはどうだろうか?




いかがだったでしょうか。


努力って、やればやるほど良いみたいな感じにどうしてもなりがちですけど、どうやらそれもあまり良くなかったみたいです。


今でも若干そんな節があるんですけど、私の場合、リアルトレードで勝つことよりも、情報のインプットとか新手法の開発とか過去検証が優先されていたみたいですね。


これはおそらく、努力をしている実感、要するに確実に前に進めている実感が欲しかったからだと思います。


だって、リアルトレードって、正しくやっても負けちゃう時があるじゃないですか。


で、負けた時にどうしても自分が後退しているような気になっちゃうんですよね。あるいは過去の自分の努力量がまだ足りないのか〜とか。


全然全くそんなことないのにね。


それとは逆に、努力を続けている実感って目に見える成果じゃないですか。


だから、仮にその努力が結果に結びついてなかったとしても、「俺はとりあえず努力をしているから前進してるんだ」って思って、なんだか安心できちゃうんですよね。


私の場合、それが情報のインプットとか新手法の開発とか過去検証になっていたわけです。


YouTubeのリアルトレード動画を見て上手くなった気になったり、闇雲に過去検証をやって上手くなった気になったり。


今なら言える。


「あなたは既にそんなことをしなくても大丈夫です」って。


それに、負ける度に努力が足りない努力が足りないって言って過去の自分を否定し続けていても、得られるのは自己嫌悪だけです。


今までやってきたことに自信持てなくて、これからどうやって勝ち続けるおつもりですか!!



少なくとも、期待値の高い手法を確立できたのなら、思い切ってそれに身を託してみましょう。


仮にエリオット3波を取ることができるようになってきたのなら、収支が安定するまではそれだけをただひたすらやる。その際は他の手法に目移りしない。


ここでちょっと勝てたからといって、すぐに「MAの反発を狙ったトレードもやってみよっかなぁ〜」とか言い出すのはやめてくださいね!!


収支が安定するまで他の手法はノータッチです。


何故なら、「この手法で稼いでいけるぞ」という実感が、何よりも今までの自分の努力を、自分自身を肯定することに繋がるからです。


ここから得ることができた自己肯定感はガチで強いです。


もはやリアルトレードでもほぼ動じないです。少なくともその手法のみを使っている間は。


ていうか、本来ならば、FXは勝てる手法が一個あれば十分稼いでいけるはずなんですよ。


つまり、FXで最低限稼いでいくために必要とされる知識や経験は、私たちが想像している以上に少ないんです。


よって、もし長い間FXを続けているにも関わらず依然として稼げていないのならば、色んな手法をごちゃ混ぜに使い過ぎて訳わからなくなっているのか、そもそも一つの手法をモノにできていないかのどっちかです。


そして、多くの場合は手法の使い過ぎです。


よって、外から色々得ようとしても収支が改善するどころかむしろ悪化していくわけです。


知識や経験はおそらく足りています。


私たちが満足した結果が得られないのは、むしろ知識や経験を得続けなければいけないという一種の強迫観念が原因なのかもしれませんね。


ということで、今日はこの辺で。


最後まで読んでいただきありがとうございました。

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