『オマエは不幸の子なりけり』
「これから流れる音声を聴けば、誰でも幸せになります。
これを毎日、朝八時から九時までの一時間、聞いてください。
幸福に期限なぞはありません。死ぬまで、継続してください。
もし、この音声を聴く習慣を途絶えてしまえば、あなたはまた不幸な人間として生活することになります。よろしいですか?・・・では音声を流します。」
こんな声を聴いている母は、いつ気づくのだろうか。
これを聴いている時点で、幸福を目指す不幸な子であることに。
幸福であると自覚している者は、こんな声を聴く機会も、存在さえも知らないだろうにと。