『サックスはどんな楽器?』~リテラ探究学習研究レポート~
中学校の吹奏楽部でサックスを担当しているK・H君。サックスの成り立ちや仕組みを調べ、実験を通してサックスの形の持つ意味について考えていきました。さて、ここで問題です。サックスは、金管楽器でしょうか? 木管楽器でしょうか? 答えは、動画をご覧になってみてください♪
この研究をしたのは、新中学2年生のK・Hさんです。
■プレゼンテーション動画
■リテラの先生からのコメント
サックスって、金属でできているのに、木管楽器ってどういうことだろう? と私も不思議に思っていました。
こんなにも複雑な仕組みの楽器を作ったアドルフ/サックスさんって、すごい人ですね!音楽は人生を豊かにしますね。
これからも、頑張ってください。
■テキスト資料
突然ですが皆さんに質問です。
A,B,Cの中でサックスはどれでしょう。
正解は、Bです。
ちなみにAはクラリネットで、Cはオーボエです。
僕は小学3年生から、金管バンドに入っていてユーフォニアムを演奏していました。
そこで指導してくださった先生がアルトサックスを吹いていて かっこいいなと思い、中学校の吹奏楽部ではサックスを吹くことにしました。
サックスの魅力は金管楽器では出せない音色が出るところです。
金管楽器は透き通った音が出ていると感じますが、サックスは色のある音が出ていると思います。
引き締まった硬い音が出るのが好きです。
これから、サックスとはどんな楽器なのかについて紹介します。
息を吹き込む楽器を吹奏楽器といいます。
吹奏楽器は、金管楽器と木管楽器があります。
金管楽器と木管楽器には、3つ違いがあります。
1つ目は、材質です。
金管楽器は、ほとんど金属で出来ているのに対し、木管楽器は、金属やプラスチック、木材で出来ています。
2つ目は、マウスピースです。
金管楽器のマウスピースは唇を振動させて音を出しますが、木管楽器はフルートやリコーダーのように空気を振動させて音を出しているものや、サックスやクラリネットのようにリードを振動させて音を出しているものがあります。
3つ目は、音程の変え方です。
金管楽器は、ピストンと呼ばれるボタンのようなものを押して管の長さを変えていますが、木管楽器はトーンホールを指やタンポと呼ばれる丸い蓋のようなもので、塞いだり開放したりして音程を変えています。
サックスは、金属で出来ていますが、リードを振動させて音を出していて、トーンホールを塞いだり開放したりして音程を変えているので木管楽器と言えます。
サックスは、1840年代に、ベルギーのアドルフ・サックスが考案した楽器です。
サックスさんが発明した楽器だから「サックス」と名付けられたのです。
地元では肖像画がお札に載るくらい有名だったそうです。
サックスは主に4つで成り立っています。
吹込管(ネック)、
二番管、
U字形の一番管(U字管)、
丸く開いている朝顔管(ベル)の4つです。
トーンホールは、リコーダーで言う孔です。
それがサックスには、25個もあります。
遠くの孔も一度に押さえられるように、キイやレバーが付いています。
サックスはどれもベルに向かって広がっているので円すい管です。
それに対してクラリネットやリコーダーは、広がっていないので円筒管です。
僕は、「管の広がる角度を変えると音色や音程がどんなふうに変わるか?」という実験をしました。
実験の方法は、広がり方を変えた3つの円すいを紙で作り、マウスピースをつけてふき、音色や音程を調べます。
まず、何も付けずに吹きます。★
次に、5cmです。
マウスピースだけと比べて音程が低くなり、音が柔らかくなりました。
次に、10cmです。
(音が止むまで待つ)
5cmと比べて音程が低くなりました。
最後に15cmです。
(音が止むまで待つ)
10cmと比べて音程はあまり変わらなかったけど、10cmよりも音が柔らかくなっていました。
5cmと10cmでは、音程の差がはっきりしていましたが、10cmと15cmでは音程の差があまりありませんでした。
また、10cmよりも15cmのほうが、音色が柔らかくなっていました。
このことから、朝顔管の直径によって音程や音色がかわるということが分かりました。
このように、サックスは、たくさんのパーツで組み合わさった工夫されている楽器です。
リコーダーに似ている指使いなので簡単に吹けます。
皆さんもサックスを吹いてみませんか。
これで発表を終わります。
お聞きくださり、ありがとうございました。
■参考文献
・楽器解体全書 サクソフォン.ヤマハ株式会社 https://www.yamaha.com/ja/musical_ins...
■研究の振り返り
◇これはどのような作品ですか?
サックスと金管楽器との比較や、楽器のつくり、実験を通してサックスはどんな楽器かを説明する発表です。
◇どうしてこの作品をつくりたかったのですか?
吹奏楽部でサックスをやっていてサックスの魅力を伝えたかったから。
◇作品づくりで楽しかったことは何ですか?
サックスの種類がたくさんあったことに驚いた。
◇作品づくりで難しかったことは何ですか?
厚紙で円錐管を作るのが難しかった。
◇作品作りを通して学んだことは何ですか?
サックスのつくりや、600ものパーツで作られていることを知った。
◇次に活かしたいことや、気をつけたいことはありますか?
なるべくお客さんのほうを見て話すこと。
◇来年研究したいことは何かありますか?
500系は、なぜあの形になったのか。
ひどいあだ名を付けられた電車たち。
馬鹿にされたけど実現した「パリ発東京行き」の謎。
◇この作品を読んでくれた人に一言
もし良かったらサックスを吹いてみてください。
この記事を書いた生徒さん
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